「求婚は拙速」足ながおじさん odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
求婚は拙速
クリックして本文を読む
お馴染み、一世を風靡したフレッド・アステアのダンス・ミュージカル映画。
足ながおじさんのイメージは恵まれない孤児への篤志家なのですがこの結末は個人的には全く頂けません。勿論足ながおじさんは悪人ではなく若者に負けないくらいダンスも達者で明るい人柄、それなりの自覚、葛藤は有るように描いていますが、大使の苦言通り良識ある大人としては世間知らずの乙女に対していきなりの求婚は拙速、アンフェア過ぎてアウトでしょう。
原作ではジュディは卒業後、農園で働きながら小説家を目指すと言うクッションがあり、孤児と言う来歴で恋愛に臆病になっていると言う心情の吐露があってからの求愛だったと思います。
流石に脚本家は分かっていたようで大きなダイヤの指輪の購入シーンで、返品を質すと「この手の大きな石で断られたケースはありません」と返す宝石商、いかにも世俗的な話と念を押すような自虐的なセリフを入れ込んでいましたね。大スター、フレッド・アステアのミュージカルとしては歌と踊りとハッピーエンドであればなんでも良いのでしょう。
人それぞれですから年の差婚や玉の輿的な婚姻を否定する気はないのですが、どうも「金色夜叉」やキンキ・キッズの「硝子の少年」の歌詞のような心理バイアスが自然にかかってしまっているようです、ごめんなさい。BSでやっていたのでたまたま鑑賞。
コメントする