劇場公開日 1951年12月4日

「【”悪魔の如き美しさを誇るは、ジェラール・フィリップ貴方です。”今作はゲーテ作『ファウスト』をルネ・クレール監督が軽やかでコミカル風味ある素敵な恋愛劇に翻案した作品なのである。】」悪魔の美しさ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 【”悪魔の如き美しさを誇るは、ジェラール・フィリップ貴方です。”今作はゲーテ作『ファウスト』をルネ・クレール監督が軽やかでコミカル風味ある素敵な恋愛劇に翻案した作品なのである。】

2025年11月24日
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ー ジェラール・フィリップ主演作は、数々観て来たがこの端正な顔立ちのフランス俳優は、品良き仕草や声の良さなどもとても良いのである。
  何と言っても、あの高峰秀子さんが、彼が来日した時に会った際に、その紳士的なふるまいと柔らかな笑顔に”ヤラレチャッタ”人なのである。本物の人なのである。-

■大学教授・ファウスト博士(ミシェル・シモン)は、自らの顔を鏡で見て老いを感じていた。悪魔の手下・メフィストフェレスはその悩みにつけ込み、魂を売り渡すよう博士を説き伏せ、魂の代償に美しき青年・アンリ(ジェラール・フィリップ)の姿に変える。
 アンリとなった博士は美しい王妃マルグリット(ニコール・ベナール)と出会い、恋に落ちるが大公と大公妃により。メフィストフェレスの企みは暴かれ、民衆に追われるのである。

◆感想

・今作は、ゲーテの戯曲「ファウスト」を翻案しているが、内容に重さはなく、逆に軽やかなコメディ風味も漂っている。

・それは、老ファウストからメフィスト・フェレスの企みにより、美しき青年・アンリとなった際のジェラール・フィリップが身に纏う優雅さであり、艶のある声が、軽やかな風情にこの作品をしているからである。

・ラストも、ナカナカにシニカル&コミカルで、企みがバレたメフィストフェレスが民衆に追われ、飛び降りて死ぬという設定、演出が愉快である。

・ジェラールが悪魔・メフィストと青年・アンリの2役を演じているが、全く違和感はないのである。

<今作はゲーテ作『ファウスト』をルネ・クレール監督が軽やかでコミカルな恋愛劇に翻案した作品なのである。矢張り、ジェラール・フィリップは素敵なる俳優である。>

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