赤い薔薇ソースの伝説のレビュー・感想・評価
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食べ方とセックスの仕方は比例する。
家の中でどこが好きかと言えば、キッチンです。
今はそんな余裕はないのですが、以前の私のストレス解消は、台所で何か捏ねるか、何か煮込むかでした。
あと、悩み事がある時は、お菓子を作るに限ります。
お菓子は、ちゃんと量って、温度や、時間を決められた通りにしないと、美味しくできません。そうやって、きっちり、きっちり、順序立てて行っていく内に、頭の中が整理されていくのです。
あと、男性が食べている姿を観察するのが好きです。とても、興味深いんです。
だって女性諸君!食べ方とセックスの仕方は、比例するとは思いませんか(当社比)!?
何の話?ここは映画・COMだよ?と思われた方、すみません!
これから映画の話をします!!
本作の主人公ティタも、一日の大半をキッチンで過ごします。その家のしきたりで、末っ子は一生結婚せず、母親の面倒と、家事をすることを強いられるのです。そんな非情な運命と引き替えに、彼女に与えられた料理の才能。しかし、その料理には不思議な力がありました。
舞台はメキシコです。
ティタとペドロは、愛し合っています。そこでペドロは、ティタの家へ結婚を申し込みに来るのです。でも、許されません。理不尽なしきたりのせいです。結局ペドロは、ティタの姉と結婚します。
ティタの料理の才能は、かなり変わっていました。
姉の為にウエディングケーキを作りながら、ティナは泣きます。その涙が一滴入ったケーキを食べたお客達は急に泣き出し、あまりの悲しみに堪えきれず嘔吐しまくります。
またティタは、ペトロから貰った薔薇の花で、鶉の薔薇ソース添えを作ります。それを食べた次女は(気分が)燃え上がり過ぎて、シャワー室が全焼。全裸の彼女が発する薔薇の匂いを嗅ぎ付けた兵士と、愛の逃避行。
ティタの抑圧された情念は料理に溶け込み、それを食べた人達の感情をコントロールするのです。ティタは台所に閉じこもりながらも、こうして料理で外界とコンタクトをとっているのです。
最終的にペドロとティタは、結ばれます。しかしその最中に、2人は炎に包まれる。そして最後に残るのは、そんな料理のレシピブックだけでしたとさ。
とっぴんぱらりのぷう。
官能的で、ファンタジック。こんなお話が、大好きです。
実は、映画の中に登場する料理を作るのが好きです。でも、本作の料理だけはまだ作っていません。
この映画を観るまで私は、料理は味わうものだと思っていました。でも「感じる」物でもあるのだと、気付かされました。まだまだだな、私。今の私の腕では、ティタのような料理は作れません。
いつか、シャワー室が燃えるような、料理を作りたいものです(笑)
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