赤い影のレビュー・感想・評価
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【”真紅のレインコートと水と予知夢。そしてベニスに死す。”今作は、娘を湖で亡くした夫婦がベニスに行った際に、町のあちこちで見る紅い影に翻弄されるサスペンスである。】
■真紅のレインコートを着た娘クリスティンを、家の前の湖で亡くしたジョン・バクスター(ドナルド・サザーランド)とローラ(ジュリー・クリスティ)。
数カ月後、教会を修復するジョンの仕事のためベネチアを訪れた二人は、霊感のある初老の姉妹ヘザー(ヒラリー・メイソン)とウェンディ(クレリア・マターニア)と出会う。
娘が亡くなったことを言い当てた姉ヘザーは、ベネチアを去らなければ夫の身に危険が及ぶとローラに警告する。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・劇中に屡々現れる”真紅”の映し方が印象的な作品である。真紅のブーツ、真紅の服を着てベニスの街中を走り去る”少女”。
・ジワジワと、不穏感が画面を覆って行く様は、ナカナカである。
・ベニスの水路から上がる、女性の水死体。細かい説明はないが、ジョンに危険が及んでいく様を暗示しているのである。
・そして、ラスト。暗いベニスの街中を走る紅いレインコートを着た小柄な人物。だが、追いついたジョンに振りかざされる狂った老婆の刃。そして、流れる鮮血。
その後、ゴンドラに乗せられた棺を彩る真紅の旗。
<今作は、解釈を委ねられるが、序盤に屡々登場する真紅の服を着てベニスの街中を走り去る”少女”は、父、ジョンに危険を知らせるクリスティンであったと思う。
今作は、娘を湖で亡くした夫婦がベニスに行った際に、町のあちこちで見る紅い影に翻弄されるサスペンスなのである。>
Englishman in Venezia
美し水の都、ベネチアのイメージを よくも不吉な、 嫌なイメージにし...
ドゥワーフ??
物語序盤から赤を基調とした色が目立ち、レストランのテーブルに崩れ落ちる場面の迫力と印象的な濡れ場、落下ギリギリの危機迫るドナルド・サザーランドはスタント無しか!?
娘の死を引きずりながらも夫婦関係は良好に思える、怪しい老姉妹が関わり突如として起きる殺人事件と妻の失踪、二度目の殺人事件で引き上げられる女性が奥さんかと勘繰ったり、時間軸のブレかと不思議な感覚からの予知能力、娘はエナメル素材の赤色から謎のダッフルコート、最後は血塗れでの赤。
ドナルド・サザーランドはスカコアのVOODOOGLOWSKULLSのボーカルに激似な声、自で歌えそう、しかしニコラス・ローグは多ジャンルに渡り奇妙な映画を作るもんだ。
謎の答えがラストに集約
・娘を水難事故で亡くした父親が自分の葬儀船を目撃したため迷路に迷いこむ
・原題は「Don't Look Now」答えはここにはない
・真っ赤なレインコートの少女、割れるガラス、教会ににじむ赤い血、光る水面、霊的な予言を与える盲目の老姉妹、などのイメージの連続
・映画史上最も暖かな愛に包まれたラブシーンが心に残った
・ベニスの人がいない運河の街並みと鳥の群れ
・ラストの赤いレインコートの老婆に刃物で首を斬られるシーンの衝撃がでかい
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