劇場公開日 1986年12月20日

「追悼・鳥山明さん」ドラゴンボール 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

追悼・鳥山明さん

2024年3月8日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD、映画館

鳥山明さん死去。
時々突然の訃報を知る事あるが、これは余りにも突然過ぎた。
体調崩されている事を知らなかった。ご病気だった事も知らなかった。急性硬膜下血腫(頭蓋骨の下にある硬膜と脳の間に血液が溜まり、それが脳を圧迫する症状)だったらしい…。
たまたま今日、仕事が休みで良かった。呆然と、上の空になっていただろう。
にしても、間もなくDisney+で『SAND LAND』新シリーズや年内に『ドラゴンボールDAIMA』がスタートするというのに…。

もう本当に『ドラゴンボール』ド世代だった。毎週(火)欠かさずジャンプを読み、(水)夜7時のアニメを楽しみにしていた。
グッズも集めていた。『ドラゴンボール』ごっこなんて弟や友達とよくやったもんだ。
原作漫画やアニメは最初からは見ていなかった。確か“ナメック星編”から。途中からでもドハマりした。
『Dr.スランプ』はその後。
実は原作漫画も最後までは読んでおらず、“魔人ブウ編”の終盤辺りで離脱。この頃アニメや漫画より興味が映画の方へ。
それから何年も経って大人になってから、大判コミックで改めて最初から最後まで読んだ。
大人になってもワクワク楽しさ面白さ興奮は全く変わらず。これ、凄い事だと思う。
以降、BSフジの再放送を見たり、新作アニメ映画やアニメ新シリーズもチェックするように。昨年も『SAND LAND』が最高に面白く、昨年のマイベストムービーの一本だった。
いったん離れた事あったが、子供の頃から今も、藤子先生の『ドラえもん』と同じく、常に当たり前のように存在していた。
強い奴やスゲー力を“悟空”とか“アラレちゃん”とか“超サイヤ人”と形容したり、何かを放つ時は“かめはめ波”、元気が欲しい時は“元気玉”、アニメや漫画の悪役は“フリーザ”を基準にする。
おそらくそれはオラだけじゃない。世界中のオラたち皆そうであっただろう。

一つの作品を作ったんじゃない。
一つの世界、その世界で生きているキャラたち。
夢とロマンとワクワクの摩訶不思議アドベンチャー。
戦う事があっても、その敵とも絆を育む。
オラたち少年は皆、鳥山先生から教えて貰った。
ワクワク興奮させたのは子供だけじゃない。
アラレちゃんは勿論、ブルマやチチ、18号やビーデル、ご本人は女性を描くのは苦手と何かで仰っていたが、女性キャラも魅力的で、強い。
女も戦う。それを当たり前のように教えてくれたのも鳥山先生だった。
今の平等や多様性。それを昔から誇張する事なく自然に描いていた。
女性だって楽しめる。日本国内のみならず、世界中の誰もが。
特に『ドラゴンボール』の世界的人気は周知の事。
漫画を通じて世界の人と語り合える。友達になれる。政治家どもの頼りない外交なんかより、漫画で世界を一つにする事が出来る。
今の日本の漫画人気の土台を築いたのも鳥山先生の『ドラゴンボール』であったろう。
漫画の力を世界に知らしめた。

そんな偉大な方でありつつ、ご本人はとても恥ずかしがり屋で謙虚だったと聞く。
ご本人の写真も色々あるが、鳥山先生と言ったらあのロボット自画像。これ、好きなんだよね~。『Dr.スランプ』では“原作者”として堂々登場しながらも、アラレたちにおもちゃにされる。マシリトのモデルは有名。鳥山先生の笑いのセンスは天才的。
笑いでは『Dr.スランプ』だが、ワクワク興奮では『ドラゴンボール』。
どうしてこんなにも、オラたちの心をワクワクさせるのだろう。これでも多少は幾つか漫画を読んでいるが、『ドラゴンボール』を超えるワクワクはそうそうない。それは漫画だけじゃなく、映画でも。
何故こんなにもワクワクに精通しているのだろう…?
きっとそれは、鳥山先生が永遠の童心をお持ちだから。
いつまでもそれを忘れない。クリエイターにとってとても大事な事の一つ。
だからこそ、鳥山先生の作品はこんなにもワクワク興奮するのだ。

場を借りての追悼コメントにさせて頂いたが、本作のレビューも少々(ほとんど追悼コメントになったので無採点)。
『ドラゴンボール』の劇場版第1作。1986年の作品。昔、劇場で観た記憶ある。
悟空とブルマの出会いは同じだが、話は原作とは別に。一種のパラレルワールド。
原作漫画と別で尺も50分ほどだが、これはこれで楽しい。
鳥山先生の訃報を聞いて、無性に『ドラゴンボール』が見たくなった。

今日は世界中のファンが同じ思いだろう。
漫画家やアニメのスタッフ/キャストやファンたちの追悼コメントは後を絶たない。
それほど鳥山先生の訃報を悲しみ、惜しんでいる。語りたい。
と同時にまた改めて気付かされてくれた。
その面白さを。オラたちの力の源になっている事を。

もし、今、ドラゴンボールがあったら…?
願う事はただ一つ。
でもそれは願っちゃいけない願いだと思う。
今尚不滅の人気の“世界”を創造し、世界中で愛されリスペクトされ、ご自身の人生を全うされた。最高の人生ではないか!

鳥山先生、本当に本当にありがとうございました。
これからどんな強ェ敵(困難)が待ち受けても、鳥山先生の元気玉が力をくれる。CHA-LA HEAD-CHA-LA!
鳥山先生が遺してくれたデッカイ宝物を胸に、オラたち鳥山チルドレンはいつまでもいつまでも、摩訶不思議な冒険すっぞ!

近大
かせさんさんのコメント
2024年3月26日

リブギゴとガッちゃんの不毛な戦い、好きだったなあ。
心からご冥福を祈ります。

かせさん