劇場公開日 2006年2月11日

死者の書のレビュー・感想・評価

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3.0海外で公開される際には「DEATH NOTE」になる・・・(ウソ)

2025年9月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 日本史は苦手です。かいつまんでみると、「奈良時代、東大寺の大仏殿が完成した頃。藤原南家の郎女が浄土教の千部写経を終え、何かに取り憑かれたかのように女人禁制の当麻寺へ来てしまった。そして50年前に処刑された大津皇子の魂と出会い、その魂を鎮めようとする・・・」といったストーリーらしいです。

 オープニングは教育ビデオのように奈良時代の説明が十数分。一瞬、映画を間違えたんじゃないかと思いましたが、このプロローグがないと人物関係もわかりません。これがわかったからといって、日本史が好きになるわけでもなく、“郎女”と書いて“いらつめ”と読むんだとわかっただけで満足しました。

 人形アニメの美しさだけが心地よくて、大津皇子の亡霊にしてもおどろおどろしいわけじゃなく、むしろ少女漫画に出てくる王子様のような雰囲気でした。郎女と大津皇子の亡霊が互いに惹かれあって、もしかすると恐ろしい展開になるかと思えば、なんとかそれを鎮めようとするだけだったし、その手段にしても蓮の糸を紡いでいくという理解不能な方法でした。大津皇子の霊を呼び覚ましてしまう9人衆も理解不能です・・・

 時折現れる老婆が黒柳徹子の声。あぁ、黒柳さんだとすぐにわかるのですが、郎女の乳母がタマネギ頭なんだから、声優の選択を間違ってるんじゃないかと余計なことまで考えてしまいます。それにしても、大津皇子はなぜ処刑されたのか、わかりませんでした・・・

【2005年ケーブルテレビで鑑賞】

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kossy

4.0當麻縁起

2024年6月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

難しい

僕の地元奈良には様々な伝承、言い伝えがある
この伝承、言い伝えを残したのは人間の創作によるものであるが、その創作の最大かつ最高の創作は、死の印象だ。

それを決定づける一つの物語として編まれた當麻縁起を
これまた、創作及び伝承のプリミティブかつ上質な方法で
舞台化し作品で残したものが本作であると思う。

折口信夫と言う稀代の俳人と
川口喜太郎と言う上級人形作家による怪作

必見である。

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tomokuni0714