「日本の戦災孤児は国から全く補償されていない」はだしのゲン・2 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
日本の戦災孤児は国から全く補償されていない
監督は『火の鳥 ヤマト編』『ユニコ』『カッパの三平』の平田敏夫
脚本は『火の鳥 ヤマト編』『火の鳥 宇宙編』『がんばれ!!タブチくん!! 激闘ペナントレース』『スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!』『火の鳥 鳳凰編』『ハローキティのおやゆびひめ』の高屋敷英夫
1986年公開作品
1983年公開『はだしのゲン』の続編だが監督も脚本家も違う人
今も度々右左共に問題視されている原作のエグすぎる表現内容の数々は『はだしのゲン』の特徴の一つといえる
前作もそうだが今作もそういうトラブルの元になっている一連の類は大胆にカットしている
原作ファンはもちろんのこと『はだしのゲン』全巻未読者で噂により過剰に期待した方々は物足りなく感じても無理はない
右寄りから批判もさることながら今日(こんにち)では明らかに差別用語とされている単語も数多く左寄りからも全面的に正当化できるものではない
僕自身皇室制度維持反対派で天皇陛下に特別な思い入れはないしネットスラングはともかくそれ以外の言葉狩りは好まないが
当初は週刊少年ジャンプで連載されていたが不人気のため打ち切りとなりジャンプコミックスとして単行本化されていない
その後日本共産党や日教組の機関紙で連載が続けられ学校の図書室に並ぶ異例の漫画として特別扱いされていた
ちなみに広島も終戦直後連合軍に占領されたが統治していたのはアメリカ軍ではなくてイギリス軍だった
広島に落とされた原子爆弾に落下傘はついていなかった
などなどアニメ映画には事実誤認が多いが原作はそれを遥かに凌ぐ
はっきりいって『はだしのゲン』は原作からにして元の父姉弟が亡くなったあとは消化試合みたいなものだ
だが採点として星3.5は与えたい気持ちだ
声の配役
主人公の中岡元に宮崎一成
進次にそっくりな弟分の隆太に甲田将樹
元の母に島村佳江
浮浪孤児のリーダーの政に中村啓
火傷のあとが痛々しい浮浪孤児の勝子に青山貴美
政の子分のドングリに山本真人
政の子分のカッチンに高木宏司
政の子分のムスビに佐藤真澄
浮浪老人の松吾に北村弘一
ちょび髭の先生に青野武
医者に西村淳二