「 印象に残ったのは前作への回顧シーンを中心にした前半部分。強烈なイ...」あずみ2 Death or Love kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
印象に残ったのは前作への回顧シーンを中心にした前半部分。強烈なイ...
印象に残ったのは前作への回顧シーンを中心にした前半部分。強烈なインパクトは今も尚健在で、北村龍平が改めてすごい監督だと感じてしまう。感想が前作との比較が中心になることを許してほしい・・・
前作での連続200人斬りという壮絶な闘いには、正直言って度肝を抜かれ、下手な台詞やぬるい殺陣というツッコミがぶっ飛んでしまうくらいの迫力だった。仲間をも切らねばならぬ刺客の宿命と、幼きあずみに鋼の心を備え付けるという心情描写も、前作においては上戸彩が大人になりきっていない年齢も加味されて雰囲気が出ていたのだが・・・今作では微妙に女性らしさが備わって、太刀を振るう腕にも優しさが見えた(ほんとかよ?)。また、なち=銀角という恋愛対象の男の存在によって、“仲間”を想う気持ちも薄らいでしまった。こうなればラストに前作のようなハチャメチャなカメラワーク・CG・ワイヤーアクションを期待していたのだが・・・
あとは何が足りなかったのだろう?笑える敵もいなかったし、頼みの北村一輝も出番が少なかった。強敵空如(高島礼子)がすごいと聞いてはいたが、面白かったのは鎧だけだったし、竹やぶのシーンでは『LOVERS』や『スパイダーマン』を思い出してしまったし、後半になるにつれ盛り上がらない敵キャラの登場となったのではないでしょうか。それよりも長刀ブーメランを操る六波が怖かったです(これには『マッドマックス2』を思い起こされてしまいました)。
漫画が原作である時代劇ということ自体、ツッコミどころも多くなることはわかっているはずです。だから、漫画、もしくはそれ以上の荒唐無稽さを敢えて取り入れた方が面白いのであって、真面目にアクション時代劇を作り上げようとすると失敗してしまうのだと思います。
エンドロールが流れる中、ゴジラとガメラが戦っているシーンを妄想してしまった・・・周りに大勢いた中学生たちは楽しめたのだろうか。