埋もれ木のレビュー・感想・評価
全3件を表示
決して一般受けする映画ではない。
現実風のファンタジー映画。 わかりやすい筋がある映画ではなく、断片的なシーンが続くので映画館で観ている間は睡魔と戦っていた。決して一般受けする映画ではない。 だがところどころの幻想的なシーンの美しさや印象的な音楽が、なぜかもう一度観たいと思わせる。 主人公まち役の夏蓮はなかなか良かったのだがこの作品以来観ていない。もう役者はしていないのだろうか。 劇場を選ぼうと思ったら当時見た劇場「シネマライズ」の選択肢すらなかった…残しておいてほしいものだ。
心が豊かになる映画なのだとおもいます
正直、自分には本作のテーマや意味や意義を理解できなかったです 自分の能力を超えているのだと思いました 映像の美しさ 撮影の技術の高さ 俳優陣の自然な姿 女子高生達の物語の空想と、大人達の現実世界中が次第に重なりあい、クライマックスのお祭りの美しいシーンになる 赤いラクダ、風船で浮かぶクジラ その尻尾にくくりつけららされるハンカチ その地下にには何千年も昔の巨大な埋没林が広がっている なんとなくわかったようで何にも分かっていません ただ観て良かったという感想は変わりません 訳がわからないのに時間の無駄であったとは全く感じなかったのです 心が豊かになる映画なのだとおもいます 自分の心の底に埋没林のように埋もれてしまうのだろうけれど、確かにそこにあって豊かにしてくれるのです
敷居の高い映画です
国際的評価の高い小栗康平監督ならではの、芸術的な「しかけ」に満ちた野心作。観るきっかけは、新聞で、他界されたユング心理学者の河合隼雄氏の面白い評価があったから。 素材はとても地味ですが、フェリーニばりの画面の細部にいたる細部に気遣いと遊び心が感じられ、映像はリアルとシュールの境目を行ったり来たりします。観る人の心理状態をイメージしての丁寧な心くばりも感じとれます。映画館の暗い空間で、コンディションをよくして観たら、もっと映像に心は持ってかれるのではないでしょうか。 そして、自分が観たの邦画の中では一番「和心」を感じた作品でした。(じつは小津作品はまだ見ていない。)これはどちらかというと体感映画ですね。夏の心の避暑にはもってこいの作品。ただ理解するには少々時間を要する映画です。また機会があったら観てみたいと思わせる作品です。
全3件を表示