渡り鳥いつまた帰るのレビュー・感想・評価
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北海道九州の次は佐渡島、ディスカバージャパンもかくやという、旅行ブームの起爆剤になった渡り鳥映画の中でもローカル情緒たっぷりの佳作。オープニングのアキラと子供との会話がとても素敵。
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アキラが、馬に乗っている。ルリ子と子供が馬車にのつている。昭和の35年にどこにいけば、そんな風景に出会えるのか?石原裕次郎主演の白銀城の戦いで、信州志賀高原の木材運搬の主力が馬ぞりから、観光道路の開発でトラックにとって変わろうという際どい時代の、新旧交代がテーマの作品を描いた齋藤武市監督は乗り物の使い方が見事である。オープニングは、馬車でエンディングは佐渡汽船のフェリー。始まりと、終わりだけでも十分木戸銭が取れる美しい風景を高村倉太郎カメラ名人がフィルムに収めきった名作である。個性的な脇役敵役に恵まれたヒーローは見るものを更に幸せにしてくれる。渡り鳥映画の子役の起用法はなかなかのものだと見る度に思うくらい、いい味を出している。
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