若さま侍捕物帖 鮮血の晴着

劇場公開日:

解説

「若さま侍」捕物シリーズの一篇。城昌幸の原作「五月雨ごろし」より村松道平が構成、松本憲昌が脚色。「花まつり男道中」の小沢茂弘が監督、撮影は「神変美女桜」の藤井春美が担当した。主な出演者は「修羅時鳥」の大川橋蔵、「青雲の鬼」の星美智子、「恋染め浪人」の浦里はるみ。ほかに薄田研二、星十郎、徳大寺伸、三笠博子など。

1957年製作/59分/日本
劇場公開日:1957年3月4日

ストーリー

深夜の江戸に暴力強盗の暗躍。奉行所の与力佐々島らの探索も空しく一味は更に札差越後屋の主人夫婦を殺し金を奪って消えた。思案に余った佐々島は目明し小吉と、柳橋の船宿喜仙で娘のおいとの酌で飲んでいる若さまに相談する。ところが越後屋事件のあった夜、古寺の境内に、かつて若さまが見かけた怪老人実は浅草の質商阿波屋の六左衛門が鮮血に染った花嫁衣裳を手に殺されていた。その阿波屋の店前をうろつく若侍。事件に乗出した若さまは阿波屋を洗い、六左衛門には料理屋春月を営むおしゅんという女がいること、阿波屋は番頭重蔵が継ぐらしいこと。これだけ探って次に若さまは春月へ。春月では事件の前日ここへ重蔵が来たことを知るが折しも二階で騒ぐ侍達。御家人愛甲新七の一党である。一方、小吉の探りで例の若侍は旗本白坂の次男源二郎で、ごろつきの集る愛甲邸に出入りして今は勘当の身、彼が何故か六左衛門を狙っていたことまで判る。これを基に若さまは六左衛門の死体についていた綿埃と草履の裏の赤士から判断、谷中に一軒の綿打屋を探し出す。暫くそこを見張っていると隣の家から一人の娘が飛出し、跡をつけると娘は例の愛甲一味に捕って連れ去られる。若さまは愛甲邸に乗込むが既に娘の気配はない。しかしその帰り途、そば屋田毎に、おしゅんの弟四郎吉を見かけ、彼に飲ませて巧みに誘導、若さまは事件の全容を掴む。若さまが見た娘は無役小身の旗本八代将監の義理の娘でお露と云い、恋人白坂があったが将藍は大身の榎本に取入るため彼の息子と婚約させた。一方、将監は表向き質商の阿波屋と組んで愛甲を手下に強盗を働いていたが、阿波屋は盗品を一人占めする将監への恨みと、お露への横恋慕から彼女を騙し谷中の綿打の隣の隠れ家に四郎吉を見張りに囲っていた。将監はお露の失踪を白坂のせいと思ったが、春月のおしゅんの色香と阿波屋の財産に目の昏んだ重蔵の裏切りによる注進で遂に六左衛門を殺した、というわけ。将監邸に乗込んだ若さまは早業で将監を取押えた。極悪人将監も今はたまらず切腹、事件は落着した。

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