若い東京の屋根の下のレビュー・感想・評価
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マイルドな「東京物語」風味を添えて、、、
Amazon Prime Videoで鑑賞。
原作(緑に匂う花)は未読。
毎度お馴染み、吉永小百合と浜田光夫のコンビが爽やかな魅力を振り撒いている。蕗子の兄姉の家庭の事情や、両親の老後の世話の問題など、小津安二郎監督の名作「東京物語」をマイルドにしたようなテーマを背景に、主人公・蕗子と居候大学生の紆余曲折の恋模様が描かれていく(同作を連想した理由には、同作に出ていた三宅邦子が蕗子の母親役で出演していることも関係があるかもしれない)。
蕗子がいつから居候大学生のことを好きになったのかは判然としなかったが、彼のことを好いているくせに素直になれず憎まれ口を叩いたり、恋のライバルにあからさまに嫉妬したり、でもなんだかんだ言いながら世話を焼く。初めての感情に戸惑ってやけっぱちになり、好きでもない同僚とデートするなど、吉永小百合の演技の、今風に言うところのツンデレな感じがチャーミングで微笑ましかった。
日本が、東京が、新しい時代へと動き出そうとしている頃のハツラツとした人々の姿を描く物語
1963年公開、東京オリンピック前夜といえる作品。
題名の中の「…屋根の下」は1930年の「巴里の屋根の下」を連想させるが、フランス版は貧しいながらも都会に住む人の日常を描くもので、その日本版とまではいかないものの、同じ屋根の下に住む人々の人間模様が見える。
設定は山手のどこかで
カラー撮影が初々しい。
♪山手も下町も、東京楽しや…と歌い
生活に苦しむ人の姿は皆無で
庶民的ながらもリッチでもある。
監督は斎藤武市という人
元々松竹の小津組にも居たということで
意識した様に赤色(朱色)が差し込まれているが
あまりの多さに微妙な気持ちになる。
TV台頭の時代であり映画量産時代
日活所属の吉永小百合は18歳くらい
年間10本前後の映画に出演しており
新人というよりもベテランの域
すでに現在の姿と重なる演技も見える。
日活の黄金時代
そして昭和の時代
それぞれ楽しめる。
東京の空は広い。
※
吉永小百合の若い頃の映画は、観ていて楽しい
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