REX 恐竜物語のレビュー・感想・評価
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なんとも言えないかもだが
公開当時の僕は小学3年生くらいでしたが、観てない作品です。
公式がYouTubeに2周間限定でアップしていたので、それで鑑賞しました。
まず、リアルなそれを求めてはいけない作品ですね。
序盤の展開もそうですが、後半は逃げている最中なのにREXを人が大勢いる場所に連れて行ったり、国家権力?なのにたった5人で追跡してたり、雪合戦で大人に勝っちゃったり、おかしいとこけっこうあるので…
ファミリー向けエンターテイメントと割り切って観なきゃいけないですね。
グラサン集団に変なのがいたりと、少し開き直りみたいなのも感じるし。
そしてサッカーボール攻撃も、そんなのが効くかよと…笑
でも当時ならではのエネルギーも感じるし、ホッコリするし、そういった良さも感じます。
子供の頃に観てたら、子供ながらに感動してただろうなあ。
ナイス・チャレンジ
角川さんは、おそらくスピルバーグのジュラシック・パーク製作の事前情報を得て恐竜ブームを予知したのだろう、予算では太刀打ちできないので的を絞ったのでしょう、モチーフは少女と子供の恐竜、どちらも訳ありで母恋し物語。だから主役には並々ならぬ拘り、安達祐実という天才子役、REXはハリウッドの本物カルロ・ランバルディさんに依頼するあたりがプロデューサーとしてのセンスと才能なのでしょう。
アイヌの神話やムー大陸伝説まで絡めてファンタジー路線かと甘く見たら卵のふ化はバイオテック風、ジュラシック程ではないが対抗意識が垣間見えますね。T-REXにピーマンやポテトチップスというのも突飛、畑さん原作とありましたが畑さんならそんな間違いは書かないはず?、それもその筈、中身は別物、ジュラシックより原作は先とのアリバイ作りに使われただけのようですね。
キャスティングの妙も光ります、主役が主役なので脇を本物で固めるあたりの手堅さは贅沢すぎるほど。
日本昔話の効用でしょうか常田さんが案内役だと妙に引きこまれます、平田満の気弱な助手が動物虐待で欲深なサイコパスに変身するのは意外だったが角川さんの血が騒いだのでしょう、まあ、それでもお子ちゃま映画の本分を忘れず漫画チックな悪役軍団に留めてくれて良かった。
薄情そうな役が妙に似合う大竹さん、改心しても本心からか疑わしく思えます、だからと言う訳では無いですがラストはムーに戻ったREXとお母さんの方が観たかった。
エピソードも秀逸、キングコングの時代なら見世物興行なのでしょうが現代ではテレビCM、希林さんまで担ぎ出してエレキバンとは恐れ入りました。REXがラブラドールのワンちゃんと出くわすシーン、作り物と本物が違和感なく同じフレームの中に納まる絵は感動的なほど。スケールとCGでは本家には及ばぬとしても選択と集中で見事に仕上げてくれました。ひょっとしてジュラシック・ワールドのブルー(ヴェロキラプトル)のエピソードは本作が影響したかも・・。
公開直後の角川さんの逮捕事件、興業打ち切りさえなければ続編も期待できたかと思うと残念です。
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