「私の思春期」ラブ&ポップ 美咲さんの映画レビュー(感想・評価)
私の思春期
クリックして本文を読む
いえ、これはみんなの思春期なのでしょうか?
大好きな村上龍×大好きな庵野秀明。
なぜ彼らに私の思春期が見透かされるのか、不思議というか、恐ろしいというか、ムカつくというか。
庵野監督の大好きなアングル技がしつこい。それによって感情移入と客観視が完全に鑑賞者(私)にフィットする。
まるであの頃を思い出すように、自分の視点として違和感なく受け入れられるのです。例えば、ルーズソックスを履いたり顔を洗ったりする朝のルーティンや、男にスタンガンを向けられたり、ドアを開けて両親の顔を見たりするとき。
一方で、背伸びしている未熟で滑稽で逞しくて愛しい主人公(自分)を俯瞰で見ることもできる。例えば、期末テストの前に図書室で談笑するシーンや水着を選ぶシーン、ホテルで男と離れて座りながら裁縫するシーン。
庵野監督にとって、線路とは何なのだろう。
コメントする