「唾が飛ぶ…」誘拐報道 ケイさんの映画レビュー(感想・評価)
唾が飛ぶ…
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ショーケン、犯人だって命懸け、焦ってるんだと目も血走り熱演。借金して、ろくに働かないダメ夫ながらも惚れた弱みで、苦しむ小柳ルミ子、こちらも熱演。何度も誘拐犯に脅され、子供の安否を心配し、憔悴する秋吉久美子。報道協定が結ばれている中でも、解かれた際にいち早く他紙に先駆け、情報奪取しようと、寝る間も惜しみ、プライベートもそっちのけで追う新聞記者の面々。全てが熱気を帯び、昭和を感じるが、良かった。今の映画は綺麗過ぎる、スマート過ぎる感じがして、どっちが良い悪いではなく、作られた温度感ではなく、自然な温かさ、熱さ、冷たさがある。身代金受け渡しの場所までマスコミに教えてしまう牧歌的な面はまずいと思うし、時代といえばその通りなのだが、皆が一つのことに一生懸命、羨ましい部分もあり、失われた部分でもあると思った。
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