「なかなか味のある良作」宗方姉妹 ちゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
なかなか味のある良作
1950年、占領下の日本、戦後押し寄せる新しい波と古くから美徳とされた伝統がせめぎ合い、最終的にそれらがコンバインドされて話は完結します。
新しい波の象徴が高峰秀子さん、上原謙さん
伝統の象徴が田中絹代さん、山村聰さん
ってとこですか・・・
自分自身を滅することでしか妻を幸せにできない山村聰の生き方は、敗戦に打ちひしがれた日本人の心の痛みを体現しているのかなとも考えられ、妙に身につまされました。
ふたりで並んで道を歩く場面、斜め後ろからのカットをみると、きれいに足の運びがシンクロしてるんですよ。
いかにも小津安二郎らしくて、画面に釘付けになりました。
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