「1961年当時の観客のもどかしさを正確に追体験」宮本武蔵(1961) ねこたまさんの映画レビュー(感想・評価)
1961年当時の観客のもどかしさを正確に追体験
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何の予備知識も無しで観たのですか、中村錦之助さん版宮本武蔵シリーズの第一作でした。
未だ宮本武蔵でも何でもない郷士出身の破落戸が、関ケ原の合戦で敗残の落武者になった後、中るを幸いにして暴れ廻る。
そこを沢庵和尚に、二度も取り押さえられ、、、という孫悟空とお釈迦様のエピソードみたいな話しが展開。
最後は、沢庵に連れられ姫路城の殿様の前に引きずり出されて、唐突に謁見。
直ぐに天守閣の開かずの間に幽閉される。
否応なしに与えられた数多の書物の読破を強要され、遂に覚醒、、、していくのか?
みたいなところで終わってしまいました。
第1作の製作発表の際に「一年一作、五部完結」をキャッチコピーにして、現実にその通りに製作されたみたい。
映画としてはあまり例をみない、始めから非常に計画的な五連作シリーズなんだけれど、今回の特集では第一作しか上映しない訳で、欲求不満も甚だしいです。
知らないで観ちゃった身になって欲しい。
そういう意味では、1961年当時の観客のもどかしさを、正確に追体験出来ているのかもしれません。
追体験したくないけど。
三國連太郎さんが沢庵和尚の役。
オープニングの香盤から考えると、あんなに大きい役だとは思えなかったです。
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