水戸黄門(1978)のレビュー・感想・評価
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お祭りだ!豪華キャストの漫遊記!
ドラマ「水戸黄門」放送開始10周年記念作品。
テレビ大阪「ドラマセレクション特別版」を録画して鑑賞。
加賀藩において、跡目争いに託つけた悪巧みが進行中との知らせに、お馴染み水戸黄門一行が立ち上がる!
アニバーサリーに相応しく、ゲスト・キャストにバラエティ豊かな面子を揃えており、まさにお祭り騒ぎな作品でした。
加賀藩城代家老役に三船敏郎、その娘役に栗原小巻、ニセ御老公一行にハナ肇・谷啓・植木等などまさに豪華絢爛。
物語としては、前半・後半に分かれていました。前半はニセ御老公一行が起こした騒ぎを描くコメディ編、後半が城内に蔓延る悪人どもを成敗するメインストーリーでした。
クレージーキャッツの面々と繰り広げたコミカルな前半部分も楽しかったですが、本作の本当の見どころは後半に詰め込まれていました。筋からすればあっても無くても良いような三船敏郎の殺陣シーンは、本人たっての希望としか思えませんでしたが、その太刀筋、緩急の効いた動きに惚れ惚れ…。ふとした瞬間、黄門様を食いそうになる存在感が圧巻でした。
クライマックスにはもちろんドラマでお馴染みの印籠のシーンも。是非ともスクリーンで観てみたいなぁ、と云う衝動に駆られました。だってめちゃくちゃ贅沢じゃないですか?―普段テレビで観ている光景をスクリーンで堪能する…。これが劇場版の最大の醍醐味と云うものでしょう!
[余談]
私にとって黄門様役と云えば、佐野浅夫や石坂浩二、里見浩太朗が演じていたものでした。東野英治郎は悪役のイメージが強くて、黄門様が悪人に見えて仕方ありませんでした。
ですが、呵々大笑と云う四字熟語がぴたりと当てはまるあの笑い方は、東野英治郎にしか出せない味わいがあるように思えて、いつしか東野黄門が好きになっていました。
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