劇場公開日 2010年4月17日

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「もとはTVドラマなのに・・・」密約 外務省機密漏洩事件 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0もとはTVドラマなのに・・・

2021年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 さすがにTVドラマとして作られただけあって画質が粗いのですが、憤りを感じてしまうほど訴えてくる作品だった。普通の法廷モノのような展開の前半から、後半には原作者と思われるジャーナリストの目線で語られる。びっくりした!

 “情を通じた”ことから外務省の機密文書を石山に送り続けることになった筈見。そこでは男にだまされた不幸の女を吉行が見事に演じ、同情を禁じ得ないほどだった。報道の自由、国民の知る権利を盾に一審では無罪を勝ち取った石山。裏取引という政治問題にも目を向けてほしいと願う新聞記者の勝利のように思えた。

 最後にはミステリアスな証言も。もしかすると裁判が始まってから誰か陰で操ってるのではないかと疑問さえも・・・そして日本の民主主義なんてこの程度なんだと思い知らされる。

「<密約>をめぐる裁判はある一組の男女を永久に有罪として裁いただけで終わりました。しかし、いま、あなたはこの裁判によって真に裁かれるべきものが何であった---と考えるでしょうか」

kossy