57年大映。監督市川崑。
大学を出て社会に出ていく男を描く話。若い川口浩が主役。
テンポよく話は進む。崑監督はリズミカルでいいねぇ。主人公はサラリーマンの悲哀を覚悟の上でなったと語るのだ。
カリカチュアされた退屈会社員姿を描くのだが妙にすっとぼけたタッチ。あと父親役で出てくる笠智衆に妙な面白みがある。
しかしリーマン苦悩街道を進むかと思ったら、どんどんダークな方面に。今では無理めな内容もいくつか…。最後は苦く苦く終わる。
令和の時代でもさほど変わっていないというのがまた苦い。でもビターなコメディとして楽しめました。若き川口浩すきだわ。