マタンゴのレビュー・感想・評価
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ゾンビより怖い
子供の頃、テレビ放映を見て怖かったが、子供の頭では状況がよくわからず、そのため怖さがそれほどではなかったと思う。大人になった今見て、ぞっとする。楽しいヨット→嵐→漂着。いつまでも晴れない濃霧。一瞬晴れたけどすぐまた雨。謎の船の中はびっしり黴だらけ。
7人の男女、最初は協力して頑張るけれど、救助も来ない食べ物も僅かな状況に、次第しだいにイラだち、いさかい、エゴが出てくる。その段々と、腐った泥沼におちこんでいくようなプロセスが、見ていて息苦しい。缶詰が見つかったり、ウミガメの卵を掘り出したり、ちょっとだけ明るいエピソードを入れるところがにくい。
バケモノマタンゴはほんとにラストしか出てこない。それまでは断片的にしか出てこない。じわじわと忍びよって来る。そしてついに食ってしまったときの表情は、異様な歓び、目を細めて、味わう口元。
子供のときは特撮怪獣ものと思ってたが、今見てほんとに怖い。救いの無いラスト。ホラーとしては最高の作品だと思う。けど、二度と見たくないです。
タイトルなし
キャラが薄くて男性陣が覚えられない。キノコの化け物が出るのが最後の最後で眠くなった。
キノコを食べることでキノコ人間になるのだけど、それ以前に胞子を吸い込んで肺にキノコが生えそうで怖かった。キノコ人間になる前にアレルギーが出そうだ。
その昔の怪獣大百科や筋肉少女帯の歌などで気になっていたのだけど全くつまらない映画だった。
幻惑のキノコ
変身人間シリーズ番外編。
DVDで2回目の鑑賞。
嵐で遭難し、南海の孤島に漂着した7人の若い男女が遭遇する、およそこの世のものとは思えない恐怖の体験…。そこから見えて来る人間の本性とエゴ、マタンゴの恐ろしさが織り成す物語に引きつけられました。まさに現代の幻想譚!
極限状況下で繰り広げられるドラマはとても見応えがありました。生き残ろうと必死になる様は滑稽ながらも、生々しさを伴ってとても真に迫って来ました。理性と本能のせめぎ合いが壮絶極まりない。妖艶な魅力を放つ水野久美が秀逸でした。
生き残るためにエゴの塊になっていた人々が、果てしない欲望の発露の先に到達した場所が、終わりの無い虚無的なものだなんて皮肉な話だなと思いました。確かに流されてしまうのは容易い。全てを捨てるのも容易い。しかし、そこを耐え抜くことが出来るのも、人間の持つ強さではないのかな、と…。
マタンゴの造形が秀逸でした。この質感は、CGでは出せない、実物だからこその存在感ではないかなと思いました。そしてお声はバルタン星人に流用されましたとさ(笑)
[余談]
「ハワイの若大将」と同時上映だったのは有名な話。相反する2作品ですが、どっちかをメインに観に来た人たちはどう云う気分になったのでしょう。ギャップが激し過ぎる(笑)
※鑑賞記録
2021/08/15:Blu-ray
※修正(2021/08/15)
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