牡丹燈籠のレビュー・感想・評価
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【”カランコロン・・。戸を開けておくんなまし・・。”お盆に観る怪談なら、ヤッパリ牡丹燈籠だね!哀愁漂う日本怪談。】
■盆の晩に燈籠流しをしている時に、遊女のお露と付き添いのおよねと知りあった新三郎。お露の不幸な身の上を聞き、盆の間だけでもと、お露と祝言の真似事をして契りを結ぶ。
同じ長屋に住む伴蔵がこの様子を見て、お露の裾が消えているのに仰天し、やがて、お露とおよねが身の不幸を嘆き最近自害して果てたことがわかる。
◆感想
・牡丹燈籠と言えば、怪談噺かと思ったが、映像化されていたとはなあ。
・新三郎が蚊帳を吊った中で、お露と契りを結ぶシーンが何ともエロティックでありながらも、恐ろしく切ない。
・お露と付き添いのおよねが亡霊であると知った白翁堂が、新三郎が籠るお堂に、お札を貼り、それを見たお露と付き添いのおよねが戸の外から弱弱しく声を掛けるも、新三郎が貧しき子たちのために読み書きを教えるために生きるというも、欲に目がくらんだ伴蔵夫婦が、お露と付き添いのおよねが金二百両を求めてお札を一部破ってしまう所からの、新三郎もお露を室内に入れてしまう姿。
<伴蔵夫婦が、金を盗られた盗賊に切り殺されるシーンなども、因果応報である。が、今作は美しくも哀しき怪談である事には、間違いはないであろう。
お盆は、死者が戻って来る時期故に、今作を観るのも趣が有るであろう。>
途中から 落語になってしまって
残念ではあるが それは作劇上、致し方なかったであろう
この作品は何と言っても前半の幽霊が出てくるその雰囲気を味わう映画だから。ワンシーン ワンシーンをじっくりと撮り、観るものを この映画の世界へ いざなっていく、その情緒感のようなものがとても良かった。このレンズの持つ味わいとか風景とか風俗とかが全て上手く溶け合っていると感じた。時々 急にアップになる役者の顔なんかも ホラー ものとしてうまく効いていた。西村晃の絶妙な 演技によって ホラーとコメディのバランスというものが取れていて そこら辺が最後まで破綻 なく繋がっていて 映画としても良かった
まぁ、チャイニーズゴーストストーリーには負けてるけどね。
ザ・怪談。
幽霊お露さんが恋人を呼ぶ声が今も聞こえる
1968年版。30年ぶりに涼を求めて鑑賞。
幽霊のお露さんが提灯を持って、ス~~~~っと滑るように移動するのはこの作品が格別(-"-;。
愛する人に会えない切なさが恐怖といっしょに迫りまくります。
この作品は、怪談というより恋愛映画なんですよ。
でもやっぱりすごく怖い。
2014.8.5
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