不良少女魔子のレビュー・感想・評価
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夏純子の魅力のみ!
ヤクザと不良グループとの抗争がメインとはなるものの、夏純子演ずる魔子が安岡興業・田辺の妹だということもあって全体的に緊迫感が足りなかった。何の生きがいもなくボーリングやゴーゴーダンスに興ずる若者たち。収入源はカツアゲという無情さ。何やっても面白くないんだろうね・・・暇だったらマリファナだし。序盤ではそんな70年代初めの文化、風俗を描き出していたため、時代も同じ『ゴジラ対ヘドラ』('71)を思い出してしまった。
ストーリーは不良グループのリーダー的な徹(小野寺昭)がヤクザの仲間入りか?といったところは面白いけど、他はさっぱり面白くない。夏純子の可憐さを追いかけるだけでした・・・
無軌道に生きる若者たちを観念的に作った失敗作に思えてしまった。
蔵原惟二監督による1971年製作の日本映画。原題:Mako,the Bad Girl、制作: 日活、配給: ダイニチ映配。
昔の映画なのでファッションセンスの違いはハンディとして有るが、とは言え主演の夏純子演ずる魔子含めて、スベ公グループの誰も魅力的キャラクターとはなっていない脚本・演出は問題と感じてしまった。いきがっていたが、あくまで夏純子の兄貴藤竜也が属する暴力団員の保護下のこと。事故とは言え、兄貴をドスで刺し殺してしまい、恋人死亡の復讐をドスで果たすヒロイン像。無軌道な魔子の存在も、観念をリアリティに変える様な提示の仕方によっては魅了的に思えたかも知れず、少々残念なとこも在る。
夏が愛する南条竜也らおにいさん達の不良グループも、あまり魅力的に思えなかった、唯一仲間を裏切り暴力団指示に忠実となる小野寺昭だけは、その暗さの様なものが少し印象に残った。学生運動後、さっさと要領良く就職する学生を象徴か。
魔子たちが出入りする「ゴーゴー喫茶」たるものには、知らない時代物として興味は持たれた。ただそこで唄ってるグループの「沢村知子とピーターバン」や曲「イン・マイ・ワールド」には個人的には魅力を感じず。
脚本藤井鷹史(長谷部安春)、 黒木三郎、企画今戸栄一 、沢田喜代一 、佐々木志郎、撮影山崎善行、美術木村威夫、音楽鏑木創、録音神保小四郎、照明高島正博、編集鈴木晄、助監督伊藤亮爾、
スチール井本俊康。
出演は、夏純子、南城竜也、宍戸錠、小野寺昭、岡崎二朗、深江章喜、藤竜也、戸部夕子、美波節子、原田千枝子、太田美鈴。
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