「「ルパン三世」に影響を与えたとしか思えないアクションコメディ」100発100中(1965) 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
「ルパン三世」に影響を与えたとしか思えないアクションコメディ
クリックして本文を読む
岡本喜八が脚本に加わった和製007的な無国籍アクションコメディ。宝田明が調子のいい日系フランス人で、ちゃらんぽらんに立ち回り、後半はほとんどパンイチのままで、国際的な陰謀を解決する、みたいな、本当にバカバカしいコントシーンの連続なんだが、突き抜けた明るさとデタラメ感がずっと持続するおかげで、風通しのいいエンタメならではの爽快感に包まれる。これまたほとんどビキニ姿で通す浜美枝が2年後の『007は二度死ぬ』の100倍生き生きとしていて、これまた2年後に連載が始まる「ルパン三世」の峰不二子の原型なのではないだろうか(そういう記事も昔読んだことがあるんですが、出典を探しても見つかりませんでした……)。映画史的にはなかなか取り上げてもらえない作品かもしれないが、日本映画につきまとうジメっとした先入観を覆してくれる快作。
コメントする