劇場公開日 1969年10月1日

緋牡丹博徒 鉄火場列伝のレビュー・感想・評価

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3.5なんか愛着が湧いてきたぞこのシリーズ。藤純子に惚れてきたか(笑)当...

2025年8月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

なんか愛着が湧いてきたぞこのシリーズ。藤純子に惚れてきたか(笑)当時まだ22、3だったんですね。顔は上戸彩に似てるかな。歌もうまなってるやん(笑笑)
大物、続々登場。今回かっさらい役は丹鉄。鶴田浩二も渋い。里見浩太朗がなんと若造の端役。やっぱり悪役はこの人だった。もう他にいないのかね(笑)
J:COM BS NC版鑑賞

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はむひろみ

4.0今回の主役は待田京介とお竜ファーストの熊虎親分!

2025年7月26日
PCから投稿

今回の舞台は阿波おどりで有名な徳島。お竜は殺人罪の刑期が明けた子分、清吉を迎えに刑務所へ。清吉は高熱で身動きできない体ですが、融通の効かない看守に叩き出されてしまいます。

雨の中、人力車で医者を探してさまよう二人。その窮地を救ってくれたのは見ず知らずのお百姓たちでした。家に泊めてくれただけでなく、なけなしの薬や食料を惜しげもなく差し出してくれるお百姓たち。生活は苦しいはずなのに、正体不明の自分たちへ親切に接してくれるお百姓たちに、お竜は深々と頭を下げます。

清吉は息を引き取る前に、大阪の博徒を殺してしまった理由は「お竜さんは博徒としては一人前かも知れないが、女としては片輪ものだ」と馬鹿にされたのが我慢ならなかった…と言い残しあっけなく亡くなります。意味はよく分かりませんが「女として片輪もの」と言われたお竜の表情は曇ります。

お竜は清吉の四十九日が終わるまで、この村で働きながら過ごすことにします。珍しいお竜のバイト姿が楽しめます。

この村のお百姓たちは生活苦のため、やむなく小作争議に打って出ます。お百姓たちに頼られるのは元ヤクザで今はカタギの江口幸平(待田京介)。弁が立つため旦那衆との交渉役を買って出ます。

いつもは「不死身の富士松」としてお竜に従う待田京介ですが、今回は大役ゲット!お竜に説教かましたり、お竜に心を寄せられたりと大活躍。鶴田浩二、丹波哲郎、里見浩太朗など並み居る俳優陣を従え、見事な助演男優っぷり。本作は影の主役、渋く苦み走った待田京介の魅力を堪能できます。

困った地主の旦那衆は地元のヤクザ、徳政一家に事態の収拾を依頼します。徳政一家を率いる3代目の武井親分は元々は江口の子分で、江口から跡目を引き継いだ間柄。武井と江口の間にも亀裂が走ります。さらに徳政一家の配下の鳴門川一家は大ボス観音寺にそそのかされ、徳政一家の乗っ取りに動き出します。

小作農、茂作の息子猪之吉の博打好きを利用して借金を作らせ、そのカタに茂作の娘を拉致。その娘と夫婦約束をしているイケメンヤクザ、千吉(里見浩太朗)は惚れた女を守ろうと、鳴門川にドスを向けてしまいますが、あっさり敗退。結局お竜が博打で稼いで金を作り、娘を奪還します。

仏壇の三次(鶴田浩二)は渡世の義理で殺めた男の娘を引き取り、その子の母を探しながら旅を続ける流れ者です。わらじを脱いだ武井、子どもを預けた江口、お竜たちを陰ながらサポート。

阿波踊りに合わせて開かれる大尽賭博に招待され徳島へやってきた大阪の博徒、小城(丹波哲郎)はお竜を呼び出し、決闘を迫ります。小城の子分をお竜の子分、清吉が殺したためでした。お竜は頭を下げ、勝負を祭りの後まで延期してもらいます。町に乗り込んだ小城は観音寺と鳴門川のあくどいやり方に気づき、間接的にお竜をサポート。決闘は無期限延期に。

大ボス観音寺は道後の熊虎の兄弟分であり、お竜とは「回り兄弟」。観音寺はお竜を呼び出し、小作争議の収拾工作を依頼します。渡世の義理か人情か。普通は板挟みで悩むところでしょうが、お竜そんなことで悩んだりしません。すぐさま道後へ行き、熊虎に事情を話します。熊虎もそんなことで悩んだりせず、当然お竜サイドw。二人して徳島へとんぼ返り。

そんな中、鳴門川たちにより、江口が重傷を負わされ、千吉(里見浩太朗)、三代目の武井は次々に惨殺。かたきを取ろうと一人で乗り込んだ仏壇の三次(鶴田浩二)も観音寺により射殺されます。

さあ舞台は整いました。美しき殺戮マシーン、お竜の手が血に染まります。カメラは阿波踊りの扮装姿で敵を倒すお竜の足元を追いかけます。

さらに熊虎も兄弟分のはずの観音寺を躊躇なく斬り殺します。お竜のためなら渡世の義理など屁でもない!常に「お竜ファースト」の痛快な熊虎親分でした。

小作争議やヤクザ一家の下剋上、ヤクザと元ヤクザの確執、裏で糸引くあくどい大物、大阪からやってきた重鎮ヤクザ、流れ者親子の悲しい事情などが入り乱れ、なかなか複雑な構成の脚本ですが、名作だと思います。ただ、配役紹介のオープニングクレジット、手書き文字じゃなくてPゴシックフォントなのはいただけません。テンション上がりません。

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jin-inu

3.0今回も天津敏の外道ぶりが最高!

2025年6月12日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

ドキドキ

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映爺

3.5阿波のお竜さん

2025年5月27日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

興奮

お竜さん(藤純子)は子分の出所を迎えるため徳島に行く。
しかしその子分は風邪をこじらせて死んでしまい、色々と面倒を見てもらった元ヤクザ(待田京介)の世話になる。
その地域では農民による小作争議が起きており、阿波踊りを控えてヤクザは早く収めたかった。
緋牡丹はみんなから愛される花だ。

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いやよセブン

4.0シリーズ完成形

2024年2月22日
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オーソドックスなヤクザものを作ろうと思ったら、もうこれ以上のものはできない・・・ そういう 完成された作品だと思った。 この作品はそれを目指して作ったものであろうと。 こういった ヤクザものを面白く見せるためには、次から次へと新しいキャラクターを投入しないと話が持たない。 という 脚本戦略のもとに作り上げられ、それが成功した形であろう。人間関係が複雑すぎ 登場人物が多すぎる?・・それは観客の注意をそらさないための 一つのテクニックである。でないとベタなネタが多すぎて飽きられてしまう。 タランティーノ が パルプフィクションとレザボはドッグでこの手法を応用して成功している。特筆すべきは 鈴木則文が 脚本家として参加している 点である。「11人の侍」 といい、彼の 脚本家の力が ここに見てとれる。 冒頭の、お龍 がなぜこの町にしばらく住むことになるかというエピソード からして とてもよく描けている。それによってこのシリーズを見たことがない人も主人公に気持ちが移ったことであろう。
この時の藤純子は最高に美しい。この時にこの作品ができて本当に良かった。 色が白いのでカラーフィルムにとてもよく映える 。 映画全般のカラーがとても美しい。この独特の少し ベタベタした ネガフィルムの味が良いのだよ。 これだけいい 色が出ているということは 照明などに相当金をかけている。 これだけ金をかけて 映画を撮り続けることができたのなら 日本映画は未だに 世界一であっただろう。テレビが登場し 鉄腕アトムや鉄人28号が放送されても映画は負けなかった。日本映画は カラーに負けてしまったのだ。 ・・・フィルムと 照明だけでなく もちろんレンズ も 非常に 味が出ている。ピントがあっているところ以外はボケていて、そのボケがとても美しい。
私はこのシリーズとか、殴り込みのヤクザモノを あまり たくさんは見ていないが、今まで見た中では これが今までで一番良かった。これがある以上もうオーソドックスなものは作れない。・・と考えると キル ビルがなぜあんな風になったのか っていうのがわかるような気がする。 タランティーナは 鈴木則文作品をいっぱい見てるから。

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わしのネタを映画化せいや!

3.5不死身の富士松、死亡…?

2023年5月26日
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矢野竜子の子分の中でもとりわけ忠実で気風がいい不死身の富士松を演じていた待田京介だが、本作ではなんと全く別の役で登場する。そもそもシリーズを通じて高倉健と鶴田浩二が全く別の役として交互に客演しているのだからこういうスターシステム的な配役は不思議でもなんでもないのだが、富士松に関しては熊虎の親分と同様に連続性のあるレギュラーキャラクターなのだから突然その存在を消去されるというのはやはり切ない。それに藤純子が待田京介に敬語を使ってペコペコ頭を下げている状況というのもなんだかおかしい。

物語は貧農vsヤクザの図式に矢野竜子とその一派が貧農側として介入するといういかにも60年代任侠映画の作風であり、ショットや演出にもこれといった見どころはない(無人の砂丘を歩く藤純子を望遠するラストカットはよかった)。ただ客演の鶴田浩二が意外にもあっさり事切れるところや、熊虎が一度は盃を交わした兄弟分を挨拶もなく斬りつけるあたりに70年代から本格化する東映の実録路線のリアリズムがほのかに香っている…のかも?

ちなみに子連れの鶴田浩二と藤純子という取り合わせは『女渡世人』にも受け継がれている。藤純子の子供に対する慈愛と怨敵に対する殺意のギャップを顕現させるものとして渡世人仲間の幼子を預かるという筋立ては好材料なのだろう。思えば緋牡丹博徒シリーズ第3作『花札勝負』でも彼女は女博徒の娘の面倒を見ていた。

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