劇場公開日 1967年10月20日

「構図と構成の巧みさ」華岡青洲の妻 ouosouさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0構図と構成の巧みさ

2025年4月13日
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鑑賞方法:映画館

原作が素晴らしいのは言うまでもなく、その映画化としてもよいものである。アヴァンタイトルの、男は基本的には問題外であることをさりげなく示しつつ「これはどえらいことが始まるぞ〜」と思わせる描写、なかなか登場しない雷蔵、飄々と浮世離れし続ける雷蔵、前:姑・後ろ:嫁の構図が繰り返されながらいつの間にか入れ替わっていることなど、構成や構図によって物を語るところが面白い。“加江、覚醒”というシーンもあって、そこはなんだか『アプレンティス』など思い出した。被造物が創造主を凌駕する瞬間。/そして紛うことなきシスターフッド映画。

ouosou