「能面」華岡青洲の妻 ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
能面
美しく賢い医者の妻である於継(高峰秀子)は、完璧であった。その完璧さに憧れる、いいとこの娘・加恵(若尾文子)。憧れの人から、理路整然と理由を述べられながら息子の嫁にと請われ、舞い上がって夫の顔も知らないまま承諾する。結婚式に新郎不在で三三九度、3年も夫なしの結婚生活。それでも大好きなお母さんと一緒で、何の不満もなし。
それが、夫の雲平が修行から戻った途端、於継は雲平に張り付いて、加恵を邪険にする。加恵は戸惑うが、だんだんライバルとして、雲平を取り合うようになる。嫁姑バトル勃発! バトルの果て、麻酔ができて、雲平は医者として名を上げる。号は青洲、加恵は医療のために身を捧げた、華岡青洲の妻である。
高峰秀子の眉のない白塗りの顔が、能面のようだった。若尾文子も眉は薄いけど、能面には思えなかった。この違いは何なのだろう。親子設定だけど、2人は実年齢では9歳しか違わず、高峰秀子は老けメイクだったから能面に見えたのかな。女優魂を感じた。
BS松竹東急の「生誕100年高峰秀子特集」放送を録画で鑑賞。
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talismanさんのコメント
2024年5月23日
大好きな映画だす!高峰秀子の悔しがりよう!女優魂に心打たれました。青州の妹(乳ガンで亡くなる)が、加恵に「自分は結婚しなくてよかった」と、嫁と姑(自分の母親)の戦いを見て、そして、最終的には兄さん(青州)は妻と母の戦いを見ながら見ないふりして、自分の栄誉を高めるとかなり批判的に言ってた箇所がとても印象に残っています