「リメイクされるべきです 21世紀の役者達が旧世紀の体制を変革する物語を観たいのです」幕末 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
リメイクされるべきです 21世紀の役者達が旧世紀の体制を変革する物語を観たいのです
1970年カラー作品
原作は司馬遼太郎の大人気小説「竜馬がゆく」
この作品は今年2022年、連載開始からちょうど60年になります
今でも誰もが知る作品です
世間一般の坂本龍馬のイメージはこの作品に登場する人物像に染まっています
坂本龍馬が登場する映画やテレビドラマは山のようにありますが、この司馬遼太郎の小説を原作としたものは、案外に映画化されていません
テレビドラマこそ、1965年、1968年、1982年、1997年、2004年の5回有ります
しかし映画となると本作ぐらいなのです
中村錦之助の演じる坂本龍馬は、実際の写真に寄せてありさほど違和感は感じません
とはいえ高知弁をつかってもしゃべり方はやっぱり中村錦之助です
一番の問題は吉永小百合が演じるお龍です
この配役にはガッカリした人は多いと思います
お龍の気性の強いエピソードを知る人ほどそうでしょう
吉永小百合は呉服問屋の大店のお嬢様役にしか見えないのです
違和感が最後まで消えないまま映画は終わってしまうのです
また三船敏郎の後藤象二郎は堂々とし過ぎで配役のバランスを欠いています
仲代達矢の中岡慎太郎も、原作のイメージからは離れていると思いました
役者としては良い仕事であったとは思います
本作公開から半世紀以上経ちました
司馬遼太郎の幕末もののもう一つの代表作の「燃えよ剣」は2021年にリメイクされました
「龍馬がゆく」もリメイクされるべきです
何も長らくリメイクされていないからではありません
世界も日本もなにやら大きく変わろうとするよって余震にみわまれています今こそリメイクされるべき意味を嫁い持つ作品だからです
21世紀の役者達が旧世紀の体制を変革する物語を観たいのです
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