劇場公開日 1964年1月1日

「【馬鹿正直で心優しき一兵卒の生きる姿を軸に、終戦そして戦後の日本を描いた悲喜劇。渥美清さんの魅力溢れる作品。】」続拝啓天皇陛下様 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 【馬鹿正直で心優しき一兵卒の生きる姿を軸に、終戦そして戦後の日本を描いた悲喜劇。渥美清さんの魅力溢れる作品。】

2025年9月19日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■幼き時に食中毒で家族を失った山口善助(渥美清)は、世間からばかにされて独り生き続けてきた。
 しかし昭和14年、善助にも召集令状が届く。
 そして、軍犬部隊に配属された善助はさえない日々を送るなか、あるイヌの元の飼い主・ヤエノ夫人(久我美子)に憧れを抱くようになる。
 だが、彼女の夫が戦地から戻った後に、彼は幼き頃から知っていた女(宮城まり子)と所帯を持ったのである。

◆感想

・コミカルを基調にしながら、日本の戦前、戦中、戦後を上手く描いた作品であると思う。特に、貧しき人たちが住むバラックの意匠などは秀逸である。

・だが、矢張り突出して良いのは、渥美清さん演じる山口善助の人の良さと心の温かさを持つ男のキャラクターである。
 それを、渥美さんが見事に演じている。
 コミカルだけではなく、哀愁も漂わせた演技は素晴らしい。

<戦後、厳しい環境下、必死に生きる人々の姿も良き作品である。>

NOBU
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