劇場公開日 1971年2月10日

内海の輪のレビュー・感想・評価

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3.0こじんまり

2023年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

 四国松山の呉服の伊予屋当主の妻西田美奈子。三か月に一度上京し、仕事と不貞を働いていた。相手は元義理の弟で、大学で考古学を研究し、教授の娘と結婚している江村宗三だった。宗三の出張で、広島や岡山で会うことになるが、共通の知人に出くわし。二人のエゴが。
 内海は「ないかい」。物語はTVサスペンスのようでした。蓬莱峡の険しい景色にハッとします。

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sironabe

2.0何故、映画にしたの?

2023年10月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

寝られる

松本清張原作のW不倫ドラマで、映画にしてはスケール感がなく、テレビの2時間スペシャルみたい。
主人公(岩下志麻)は老舗呉服屋の女将さんで、東京への出張時、考古学の大学講師をしている男(中尾彬)との逢瀬を楽しんでいた。
この二人、自分達自身を勝手に追い込んでいくみたい。

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いやよセブン

3.0松本清張原作、岩下志麻主演作

2022年3月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

松本清張原作のサスペンスなので、それなりに面白い。
清張原作を斎藤耕一監督が映画化した作品で、後年の斎藤監督作品『旅の重さ』・『津軽じょんがら節』などに通じる独特の映像が見られる佳作。

本作いきなり、崖下で女の死体が見つかる場面から始まるが、足元しか映さないあたりが上手い。
そして、時間が遡って、冒頭に至る物語を描いていく語り口。

松山に住む美奈子(岩下志麻)には呉服屋の50代の夫(三國連太郎)がいる女だが、夫の仕事の関係で3ヶ月に一度は東京へ行く。その東京には愛人の男=江村(中尾彬)がいて、深い仲…。江村は考古学者だが、江村の妻の父親(滝沢修)は考古学者の権威なので、将来の出世のために良き夫として振る舞っていた。
束の間の逢瀬に酔う美奈子と江村だったが、女の情念が渦巻いていき、「私、松山(の夫)には帰りません。あなたと過ごす…」という姿勢を見せた途端、出世したい男には女が邪魔になり殺意が……といった感じのサスペンス。

やはり松本清張原作の映画『ゼロの焦点』(野村芳太郎監督、1958年)と同様、断崖絶壁シーンが盛り上がる。
本作では蓬莱峡(ほうらいきょう)。

岩下志麻と中尾彬の愛し合う場面では、「岩下志麻が脱ぐことはないだろうな…」と思いながら観ていると、増村保造監督のようにボディダブルを使うことなく「岩下志麻の顔のアップ」としているあたりは、もう一工夫が欲しかった。
ただ、DVD特典映像の「本作の予告編」では、異なるアングルで撮影がされた素材が使われており、いろいろな撮影をしておいたことが分かる。

タイトルに「内海」と付いているだけあって、松山→尾道→鞆(とも)→仙酔島→倉敷→蓬莱峡といった瀬戸内海各地でのロケは頑張ったと思う。

作品としては、ちょっと、オチの詰めが甘い感じがした。

<映倫No.16630>

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たいちぃ

5.0斎藤耕一の最高傑作

2022年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

傑作である。1970年に、原作松本清張・製作三嶋与四治・主演岩下志麻は傑作「影の車」を放ったが、その1年後に同じ原作・製作・主演で作ったのがこの作品である。岩下志麻29歳、いちばんきれいな時の、「影の車」同様、当時は、岩下志麻を見せるための映画であった。今までにない岩下志麻の濡れ場を見せようという松竹の下心だったのであろうが、当時はいざ知らず、岩下志麻のヌードも吹替だし、今見ると大したシーンではない。むしろストーリーのほうに逆に魅力を感じてしまう。お互い伴侶がありながら、火遊びをしているうちに、女は本気になってしまい、男は逆にそんな女がうっとおしくなってしまう。男は、蓬萊峡で女が足を滑らせて死ぬように図るのだが、それを女に見透かされてしまいその場を逃げ去る。女は、突き落とされてもよいとまで覚悟を決めてついていったのだが、高所恐怖症のせいで足を滑らせ転落死してしまう。男は逮捕され火遊びの対価を払わされるだろうという余韻を残して映画は終わる。中尾彬がどこにでもいる身勝手な男を見事に演じているし、きれいな岩下志麻の一途さが胸を打つ。どこにでもありそうな情事が壊れるときはいとも簡単に壊れていく様が丁寧に描かれていく。もしも、岩下志麻が夫に裏切られ、やけくそで学生の中尾彬を誘わなかったなら、もしも、3年後に再会しなかったなら、もしも喧嘩した時に松山に帰っていたなら、もしも富永美沙子が余計なお世話をしなかったなら、もしも三國連太郎の優しさを知っていたなら、もしも薄情な中尾彬についていかなかったなら・・・と思うと、岩下志麻が可哀そうに思えるのだ。服部克久の音楽が悲しい女の性を描いて胸を打つ。斎藤耕一の最高傑作である。

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hjktkuj