どぶ鼠作戦のレビュー・感想・評価
全1件を表示
岡本喜八らしい反骨精神が先鋭化した破天荒作
クリックして本文を読む
岡本喜八監督による『独立愚連隊』シリーズの第三作。ただシリーズとはいえ物語やキャラクターが直接繋がっているわけではなくて、共通するノリを持ち、似たキャラクターたちが活躍するバリエーション違いと捉えたほうがいい。
そもそも最初の『独立愚連隊』自体が、日本人を日本という国の呪縛から解き放っているところがあるが、『独立愚連隊、西へ』『どぶ鼠作戦』と続いていくにしたがって、どんどんメインキャラから日本人が増えていくのが面白い。戦争映画ではあれど、もはや主人公たちにとって、国籍とか敵とか味方とかどうでもよくなってきているのだ。
ぶっちゃけ『どぶ鼠作戦』になるとギャグもずいぶん荒唐無稽になり、最初の頃のマジメにふざけるノリとは違ってきていると思うが、それも国とか軍隊とか権威とかってナンボのもんじゃい!というアナーキーな反骨精神が先鋭化したがゆえのムチャクチャさだと思う。三作目だからこそのラジカルな破天荒さを持った、愛嬌あふれる奇作。
コメントする (0件)
共感した! (0件)
全1件を表示