「【“ハマちゃんとスーさん、福島の釜石に講演会に行った先でハマちゃんは社長に、スーさんは運転手と勘違いされるの巻。”今作は社会的肩書により、人の見る眼が変わる事をコミカルに描いた作品である。】」釣りバカ日誌6 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【“ハマちゃんとスーさん、福島の釜石に講演会に行った先でハマちゃんは社長に、スーさんは運転手と勘違いされるの巻。”今作は社会的肩書により、人の見る眼が変わる事をコミカルに描いた作品である。】
■ハマちゃん(西田敏行)に、釜石でアイナメを釣ろうと誘われたスーさん(三國連太郎)
偶々、講演会の予定もあり、それを言い訳に喜んで出掛け、釣り三昧の1日を過ごす。
その後スーさんの運転する車で宿へ向かうと、なぜかハマちゃんが社長と勘違いされてしまう。
更に旅館の仲居さん澄子(久野綾希子)に、亡き父に似ているといわれ、親切にされて翌日、遠野に二人で釣りに行き仲良くなり、彼女の娘佳奈(喜多嶋舞)の結婚式で、新郎の家と格式が違い、参列者が集まらない窮状に、ハマちゃんとスーさんは急遽、釣り仲間を祝宴の場に招くのであった。
◆感想<Caution!内容にやや触れています。>
・ヤッパリ、このシリーズは安定して面白いなあ。山田洋次氏の世相を少し突きつつ、善性溢れる脚本は良いし、昭和の名優西田敏行さんと、三國連太郎さんのコンビも良い。
・今作では、社会的肩書に振り回される人たちを面白おかしく描いているが、こういう事ってあるよなあ、と思う。
結構、偉い人と休日に偶然会ったりすると、意外な映画を観ていてビックリしたりね。所詮、会社の肩書なんて大したことは無いのであるよ。
・それより、このシリーズを第6作まで観て来たわけであるが、西田敏行さん演じるハマちゃんの、人間としての器の大きいのだか小さいのだか、良く分からないが、ヤッパリ器が大きいと思ったのである。
・そして、ハマちゃんとスーさんの仲が良いのは、二人の会社での肩書は大きく違えど、二人とも優しいのだよなあ。人間、人に優しいのが一番である。
スーさんが、結婚式のスピーチでさり気無く旅館の仲居さん澄子との”運転手として接した”一日が実に楽しかったことを告げ、身分を明かさなかった事を詫びるシーン。そのスピーチを聞いて、そっと涙を拭う澄子さんの姿。良かったなあ。
<今作は、社会的肩書により、人の見る眼が変わる事をコミカルに描いた作品なのである。明日から、又、キッツい一週間が始まるが、今晩はこのシリーズを見て笑いながら過ごそうっと。このシリーズが公開当時、民衆から愛された事が良く分かる作品だと思います。>