「世に悪行治まらぬ限り、魔神様のお怒りが再び…」大魔神逆襲 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
世に悪行治まらぬ限り、魔神様のお怒りが再び…
シリーズ3作目。
前2作同様話に繋がりはナシ。
大まかなパターンは同じだが、今回新たな要素が。
非情な領主によって、村の男たちが“地獄谷”に連れ去られ、過酷な労働を強いられていた。
父親や兄弟を助ける為、4人の少年が地獄谷を目指す。
それには、荒神の居る魔の山を越えねばならなかった…。
初めて子供が主役に。
所々演出はユルくツッコミ所もあり、子役たちの演技もお○手で、キャラ描写も魅力ナシ(リーダー格の少年は一応しっかりしてるが、他は足手まとい!)だが、ガメラシリーズのように完全漫画のお子ちゃま向けまでにはならず、多少重厚感は損なわれてしまったものの、より明朗な娯楽活劇となっている。
少年たちの冒険。山越え、定番の橋の無い崖、敵の追っ手…。
冒険と危機の中、仲間の一人が犠牲になる…。
さらに追い討ちをかけるかのように、神の怒りの如き吹雪が…。
少年たちも神の怒りに触れたのか…?
が、少年たちはただ家族を助けたかっただけ。
少年の一人が祈り、我が身を捧げようとする。
それに応え、荒神が目覚める…。
これまでは魔神を目覚めさせたのは清らかな乙女だったが、無垢な子供の純粋な心の方が何だかしっくり来る。
今回の特撮の見所は、雪。
13時間かけて撮られたという雪の中からの出現シーン、最後は粉雪となって消えていくなど、なかなか難しい雪の特撮もお見事。
雪の中に仁王立ちし、吹雪の中で迫り来る魔神は、これはこれで映える。
また、魔神の使い手として鷹が登場。少年たちの窮地を救う。
そして今作で初めて魔神が腰の刀を抜く。…が、それほど期待以上の大立回りは無かったが。
ラストは魔神が悪党領主の身体に刀を突き刺し、煮えたぎる沼に落とすという、いつもながらの容赦ない天罰。
しかし『水戸黄門』さながら、悪は必ず討たれ、スカッと。
シリーズは本作で終了してしまったのが残念!
でもその分、知る人ぞ知る日本特撮の名3部作!
久々に3部作まとめて見たが、面白かった!
リメイク企画が何度も持ち上がり、現代版の『大魔神カノン』というTVシリーズも作られたそうだが、やはりまた映画で見たい。
勿論、本格時代劇としても楽しめる作品として。
だって、今の世の中、魔神様の怒りに触れそうな事が多いから…。
近大氏🙇魔神様へのレビュー有り難き幸せ(笑)
第一作(併映「ガメラ対バルゴン」)と、本作はリアルタイム鑑賞。きしくも「サンダ対ガイラ」 と同じ年!…で、個人的には本作が一番好きです(マグマ大使の二宮君が主演ってのもあり)…
*寺社仏閣巡りの道中に「魔神様」に出会った場所です…検索すれば、すぐ判明、有名でした😅ご参考までに🙇
👹「京都太秦の大映通り/5メートルの魔神様」
👹「長浜・海洋堂ミュージアム/ケンシロウと阿吽の仁王立ち魔神様(180cmぐらい)」