千夜一夜物語のレビュー・感想・評価
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ひらけ~~あし
元はペルシャ王が妻に毎夜聞かせる物語であるが、ヨーロッパで色々と追加され有名になった物語「アリババと40人の盗賊」「シンドバッドの冒険」「アラジンと魔法のランプ」などを一本のストーリーに作り上げたアニメ作品。
基本は男と女の物語であるが、アルディンという水売りの男を主人公にし、数々の冒険の後にシンドバッドと名を変え、バグダッド王になるという壮大なストーリーに、奴隷だった恋人ミリアム、そして二人の間に生まれたジャリスの大河ドラマでもある。
映像でいえば海のシーンはほとんどが実写を取り入れていたり、影だけを使ったような画期的な背景画、そしてセックスシーンではピンクの背景に線だけでエロティックな動きを入れている点が秀逸。この曲線・・・どこ?と、いやらしさよりも芸術性が上回っていた。
ところどころ、ローマ時代、ギリシア神話、旧約聖書に出てくるような描写もあるが、その想像もつかないような展開に驚かされる。というより、千夜一夜物語にあってもおかしくない、自然なところがまた面白い。特にバベルの塔なんて、観終わってから調べたくなる。
女しかいない島、500年間夫婦である魔人、その他エロティックシーン満載。そして、王による統治というものへの皮肉、絶対権力と宝物合戦といったばかばかしさと普遍の愛といったものまでてんこ盛りなのです。今公開されるなら、R-15指定くらいな作品でした。
アイデアに溢れた作品
手塚治虫は「漫画は妻、アニメは愛人」と言っていた。だが残念ながら愛人というほど入れ込んでいても後世に残していいよな出来の良い作品はひとつも作れなかった。そんな中でたった一つだけ、なんとか人にお勧めできるかな・・というのがこの作品だと思う。特にそのクライマックスのアイデアが面白い。自分の アイデア力 を見せつけるためのクライマックスみたいな感じで次から次へと面白いものが出てくる。 そこそこエロいところもよかった。
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