劇場公開日 1970年12月16日

「ジェームス三木さんを偲んで」青春大全集 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ジェームス三木さんを偲んで

2025年6月20日
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鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

知的

脚本家のジェームス三木さん
2025年6月14日肺炎のため91歳で他界
沢口靖子主演の朝ドラ『澪つくし』や渡辺謙主演『独眼竜政宗』の脚本でも有名人
元々俳優座の俳優でのちに歌手に転向
「ジェームス三木」は歌手時代に「フランク永井」に対抗して命名された芸名
本名は山下清泉(やましたきよもと)

huluで鑑賞

水川淳三監督作品初鑑賞
脚本は『善人の条件』のジェームス三木
原作はジェームス三木が脚本家になる際の師匠である映画監督の野村芳太郎
『砂の器』『鬼畜』などといった名作や渥美清が金田一耕助役を演じた『八つ墓村』という珍作を世に残した名監督である

1970年公開作品
併映は森崎東監督脚本森田健作主演『高校さすらい派』

正式なタイトルは『青春大全集 愛とは何か』

日活が71年からロマンポルノ路線に踏み切るためその影響があったか日活の吉永小百合が松竹映画に出演
まっこの頃には五社協定は消滅していたかもしれない

恋人役松橋登という俳優を自分は知らない
忘れているだけかもしれない
劇団四季の俳優でこれが映画デビュー
いかにも舞台俳優なイケメン
自分は男だから子宮はないが女に生まれたら疼いてしまうことは間違いない

Wikipediaでは伯母になっているが絹江は律子にとって姉であり信吾にとって娘である

志津子役の司美智子はポルノ映画にも出演したセクシー系で清純派の吉永小百合とは対照的

三木のり平や左とん平などがコメディーリリーフとして活躍
わさびの件は名人芸の三木のり平

飛猿めちゃ美声で歌上手い
日吉ミミや由紀さおりと違い野村将希には俳優として台詞がある

子供が生まれても夫もまるで赤ん坊なことを不安視する律子の「ズッコケ大会」という台詞好き

律子曰く結婚はハッピーエンドではなく南極探検に出発するようなものらしい
そうかもしれない
そういえば吉永小百合松原智恵子と共に日活3人娘と呼ばれた和泉雅子は女性で二人目となる北極点到達に成功したっけ

しゃっくりを連発するコミカルなキスシーン

一応クリスマス映画である
ラストでわかる

配役
恋人保を「ター坊」と呼ぶピアノの調律師の根本律子に吉永小百合
律子の恋人でバンドでピアノを弾いている作曲家の卵の黒木保に松橋登
律子の姉の根本絹江に高須賀夫至子
高校の数学教師で登山家の阿部吾郎に竹脇無我
律子の父で役所に勤め戸籍係を担当している根本信吾に三木のり平
保の仲間の前衛詩人の丹波志津子に司美智子
土足で入りがちなそそっかしい警官に左とん平
バスの転落事故で両親を亡くし施設に預かれたが脱走した男児で自称「伊達直人」マエサカヒロシに梶正昭
新郎に谷川正人
新婦に小峰陽子
店員にみずの皓作
公園の男に北竜介
阿部の教え子で歌手に野村将希
歌手に日吉ミミ
歌手に由紀さおり

野川新栄