人生劇場 青春・愛欲・残侠篇のレビュー・感想・評価
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加藤劇場、人生激情
戦前~戦後と何度も映画化されている名作大河小説。
こちらは加藤泰監督による1972年の作品。
大正~昭和初期。
上京して小説家を目指す青年・瓢吉。彼の父はやくざで、ある夜ピストル自殺し、急いで帰郷する…。
瓢吉の父が自殺した日、出所してきた常。彼は瓢吉父子に仁義を貫く昔ながらの侠だった…。
昔ながらの侠がもう一人。角。常と出会い、意気投合し…。
メインはこの三人。
やくざの父とやくざの盟友を持ちながらも堅気の世界で生きようとする男と、やくざの世界でしか生きられない男たち。
そして、そんな彼らを愛した女たち。
任侠、男と女の愛憎、激しい生きざま…。
竹脇無我、田宮二郎、高橋英樹、倍賞美津子、香山美子らの熱演。
ローアングル、長回し、情感たっぷりに。
これぞ加藤節。
原作の三篇を映画化。他の映画化も一篇のみだったり複数纏めてだったりで、それもその筈、原作は膨大。
本作は160分超えの長尺ながら、それでも足りないくらい。
確かにそれ故、ちと展開が駆け足気味。話も登場人物も多く交錯するので、時々こんがらがる。
自分のように他の映画化作品を見た事無く、原作小説読んだ事無い者にとっては、作品をかじれただけでも…。
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