「胸がくすぐられる」7月7日、晴れ マイスターかずのりさんの映画レビュー(感想・評価)
胸がくすぐられる
平成のフジテレビのノリが全て凝縮されている作品。ゴキゲンな仲間達がオシャレな生活を送る姿はバブルそのもの。だがそれがいい。
行きつけのバーにはうじきつよしがいて、主人公の心情をこれでもかってくらい代弁してくれるし、おせっかいな女友達の田中律子は超能力を発揮してスーパーなタイミングで車で乗り付けてくれる。そしてこの頃のフジテレビ作品には欠かせない升毅がキチンと悪いヤツを演じてくれるのだ。
こんなに安心して見れていられる作品も珍しいかもしれないが、このノリ、大好きだ。こういう「おきまり」の人物が出てくる作品、最近めっきり見なくなったなあ。作品自体は当時酷評だったそうだが、七夕になぞらえたラストは何度見てもグッとくる。ドリカムの「7月7日、晴れ。」がものすごく良い演出をしている。地上波で放送されないのが誠に残念でならない。
1つだけ難点をつけるとしたら、ラストのシーンでひなたが長袖を着ていることだろう。画ヅラが夏らしくないので季節感が見えづらく、熱気が伝わりづらかったのが残念だった。
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