コキーユ 貝殻のレビュー・感想・評価
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同窓会で再会した男女・・・あやしい雰囲気
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同窓会の2次会。カラオケをバックにダンスする小林薫と風吹ジュン。耳元で囁くものの小林の右耳は子どもの頃から聴こえなかったのだ。昔話に花を咲かせ、コキーユという店の常連になった。30年前からずっと片想いしていた風吹。中学時代、剣道の部活帰りの小林に告白しようと待ち合わせ場所を伝えたのに、それは聴こえなかったのだ。
折りしも東京営業所への転勤が決まっていた小林だったのだが、支社長を約束されていた直属上司が自殺未遂を図る。彼も東京への転勤を悩むようになったこともあって、現実を逃避するかのように懐かしい同級生にほのかな感情を抱くのだ。東京から故郷に帰ってきていた益岡と寝たことがあるという事実も彼を動かしてしまった・・・
わたしの耳は貝の殻、海の響きを懐かしむ。「昔、実はあなたのことが好きだった」という言葉は、中年にとってはキュンとなる言葉。30歳前には絶対に共感し得なかったとも思えるくらいだ。
中学のプレゼント交換のとき小林は貝殻を入れておいたのが風吹に当る。その貝殻が一生の思い出となり、店の名前もずっとコキーユ(フランス語の貝殻)になっていたこと。交通事故により亡くなり、墓参りをしに故郷に戻る小林。そこで彼女の娘に出会う。墓前には貝殻が供えられていて、遠い中学時代の思い出がいっきに膨れ上がる・・・
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