劇場公開日 1998年5月30日

「ビミョーな天使」黒の天使 Vol.1 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ビミョーな天使

2021年2月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

寝られる

萌える

石井隆監督1998年の作品。

一光は暴力団組長の父とその愛人の娘。6歳の時、暴力団同士の抗争に巻き込まれ、目の前で両親を殺される。自身にも危機が迫った時、“黒の天使”と呼ばれる女殺し屋・魔世に助けられ、アメリカへ逃走。そして14年後、彼女は帰って来た。復讐する為に。自らも“黒の天使”を名乗ってーーー。

和製バイオレンス・ヒロイン・リベンジ・アクション!
後にタランティーノも『キル・ビル』で同ジャンルを手掛けるが、タランティーノは石井監督のファンという事もあり、少なからず影響受けていたり…?

本作での石井ヒロインは、葉月里緒菜。
序盤、14年ぶりに帰国した一光が、空港のエスカレーターを上がってくるシーンのカッコ良さ、美しさ。
身体を張ったアクション・シーン、拷問シーン、セクシーシーン。
個人的特筆は、「殺しは二十歳になってから」の台詞。

ヒロインの復讐の相手、石井作品の常連、根津甚八。
ヒロインの救いの“黒の天使”、しかし今は身を滅ぼし復讐相手の女に…。高島礼子も印象的に。
その他キャストも石井作品ならでは個性派揃い。

しかし、どうしてもB級感…いや、はっきり言うとVシネ感が否めない。
話もアクションもクール&スタイリッシュなのか、チープなのか。
葉月里緒菜は奮闘しているが、線の細い彼女に殺し屋役はあまり似合わないような気も…。
クールな役かと思ったら、口を開けば結構ハイテンション。それはそれでギャップがあって悪くない気も、クールに徹して欲しかった気も…。
勿論それだけじゃなく、哀しみも纏うが…。

石井作品でなかったら、スルーしてたかも。
ここ最近連続して見てるが、ビミョー…。

近大