蔵の中のレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
今回鑑賞して、この映画は2回目の鑑賞であった。
この時期に接した類の作品は、
江戸川乱歩先生の「押絵と旅する男」と手塚治虫先生の「奇子」だね。
映画は
キャストとかははっきり知っていたが後半の件が「押絵・・」とだぶり、前半が「奇子」とだぶっていた。だがしかし、原作は読んでいない。理由は
インセストを道徳の範疇を超えた生物的なタブーと感じているからだ。手塚治虫先生の作品であることが「奇子」を受け入れられる唯一の理由だったが。作品の後半で手塚治虫先生の現代史の解釈に移行するのでかろうじて受け入れてきた。
また、「押絵・・」は背筋も凍る恐怖で、暫くミステリーが読めないくらいトラウマになった作品であった。
この原作が1935年の作品との事。つまり、1925年が治安維持法の施行された年であるから、当局はエロ・グロ・ナンセンスは見逃していたんだと理解した。エロ・グロ・ナンセンスはポリティカルをも「何のその」なんだね。
ちなみに、「奇子」は70年代前半だったと記憶する。
ジャパニーズサブカルチャーとしてインセストがロリ⭕️⭕️と一緒に流行し始めた時期である。
ちなみに、「押絵と・・」に登場する浅草の12階のビルに我が祖母が登ったと聞きた様な思いでがある。確か、関東大震災の時に倒れたとか言ってた。
なぜ姉、小雪役が 松原留美子さんだったのか?
結核の疑いで隔離された蔵の中で生活する姉小雪は
とても妖艶で時に無邪気さ、そして狂気じみた目がこの物語の中で魅力的だ
松原留美子さんの演じる小雪の表情は目を引くものがあり役として間違いないキャスティングなのですが
ではなぜ女性ではなく松原留美子さんだったのだろう?
映画を見て、なるほどと思った。主人公の笛二の妄想だからかと
若い青年の妄想で具現化されたまだ女性を知らない女性像だから
時に男性的にも見えるし、胸や陰部はわからないからどのシーンでも雲がかっているように見えない、それらは青年が想像する女性だから、わからなくて見えないと思うと
男性でもある松原留美子さんが演じるのはとても納得がいった。
ストーリーや演技の面では、やや退屈な部分もあるけど、構図やライティングがとてもキレイで
目が離せない画作りがとても良かった
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