「あなたはこの映画をスキになる」君は僕をスキになる 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
あなたはこの映画をスキになる
1989年の和製クリスマス・ロマンチック・コメディ。
秋元康が企画、野島伸司はこれが映画脚本デビュー、渡邊孝好はこれが映画監督デビュー。
偽自殺がきっかけで出会ったOLの知佳と苫子。
失恋続きの知佳と恋愛下手な苫子。共にクリスマス・イヴに恋人と過ごした事が無い。
ある日知佳は、人気No.1イケメン社員にお遊びで恋人に選ばれる。同じ頃苫子は、眼鏡を拾ってくれた事がきっかけで一人の男性と出会う。
2組の男女のトライアングル・ラブ。
近付くクリスマス・イヴ…。
山田邦子と斉藤由貴の異色のW主演。
山田はさすがのコメディエンヌぶり。前半のウザさは素では…?
山田に連れられるかのように、斉藤もコミカル演技。犬にだってなります!
前半地味だった2人が、美しく魅力的に。この手の作品の鉄板。
終盤、親友の為に一歩引く山田がイイ女。
同じく終盤、選んだ相手の元へ急ぐ斉藤のキュートさ、健気さ!
そのシーンを最高に盛り上げるのが…
クリスマスと言ったら、これ!…と言うくらいの名曲。
山下達郎の『クリスマス・イヴ』。
本作のテーマ曲だったとは。
シーンも曲も本作のハイライトと言えるだろう。
明らかにハリウッドを意識したような他愛ないロマコメ。
でも、邦画にはこういうクリスマス・ロマコメはなかなか無く、バブル期を表すような軽妙さ、主演2人の軽快なやり取り、山下達郎の名曲。
名作ではないが、時代や雰囲気は良く、やはりクリスマスの時期に見たくなる。
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