劇場公開日 1964年4月4日

傷だらけの山河のレビュー・感想・評価

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5.0山本薩夫監督の傑作のひとつ

2024年8月27日
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鑑賞方法:DVD/BD

山本薩夫監督による骨太な大実業家を巡るドラマであり、主演は山村聰と若尾文子。
さすがの山本薩夫監督作で、権力と金・女・策略・弱者との違いを圧倒的に見せつける山村聰は適役。また、若尾文子は(2号などでなく)4号の囲われ女として実業家が「古い妾はもう要らん…」などと言う美貌と若さを備えた女を演じている。

大実業家(山村聰)が権力と金にものをいわせて、妻子がありながら、次々と女をモノにしていく。その一人に若尾文子も入ってくる。第四の女。
そして、家族の中に波風が立ちはじめて、家庭崩壊の危機を迎える大実業家だったが……という面白いドラマ。

大実業家の凄腕をさんざん見せられる様々なエピソードを描いており、2時間32分の大作になるのは必然。

本作のモデルは堤氏なので、鉄道メインに土地買収や駅の決め方など豪腕。

山本薩夫監督作としては、銀行頭取の生き様を描いた『華麗なる一族』に近い感あり。

あまりにも素晴らしい作品なので、観終わってから確認したら、本作は1964年キネマ旬報第7位だった。同年、あの『飢餓海峡』が第5位なので、相当レベル高い年だったのだろう。

初見は2013年、久しぶりの鑑賞だったが、やはり本作、山本薩夫監督の傑作のひとつ✨

<映倫No.13462>

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たいちぃ