「ゴリラ姉ちゃん」キクとイサム kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴリラ姉ちゃん
ゴリラ姉ちゃんと言われるほど南方系の顔をしたキク。少年たちのバイクを取ってしまうほど暴れん坊(お転婆)かと思ったら、おばあちゃん思いの優しい子。混血ということは話してなく、日焼けがひどいと信じこまされていた。
「くろんぼ」と言われ、いじめられそうになっても理解できない二人。当時48歳の北林ばあちゃんの演技がすごいため、暖かく見守る姿に和んでしまう。
イサムがアメリカにもらわれていってから、「お富さん」を歌いながらタップダンスを踊るキクは大人達からは拍手喝采をあびるが、子供の間では「売れ残り」と罵られる。引き取り手もなく、子守りもうまくいかず、尼寺に行けとばあちゃんに言われる。そして自殺未遂まで・・・
圧倒されるほどの谷林さんの演技。聞き取りにくい台詞も多いが、娘や孫たちへの想いがずしりと伝わってくる。戦後の米兵に犯されたのか、恋仲になったのかはわからないけど、混血児の悲劇。それでもたくましく育つキクにエールを送りたくなってしまいました。
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