「「警視庁方面からも推奨されてまして」」お早よう komasaさんの映画レビュー(感想・評価)
「警視庁方面からも推奨されてまして」
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口も尻も色んな物を出す。出さなきゃ出さないで体に悪い。腐して災いを呼ぶこともあれば、笑顔を生むこともある。
子供にしてみたら、一方的に叱られたら納得いかない。納得いかなけりゃ揚げ足取られたとしても意地を張るしかない。そうして黙り込んでしまった子供達を中心に話は進む。
妻に定年の事を言われズシンと重たい空気を纏う笠智衆も良いが、一番印象的なのは三好栄子演じる産婆さん。
押し売り相手に「いらないねー」の一言で取り付く島なし。それでも小刀をチラつかせながら食い下がる押し売りに、大きな包丁を持ち出し役者の違いを見せつけると相手は言葉を引っ込めそそくさと退散。まるで狐と狸の化かし合い。
小津映画を観ていると、作品の世界と現在が確かに繋がっているんだなと毎回感じられる。きっと生活の中にある変化の兆しにとても敏感なんだろうなと感じた。
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