「反抗期」お早よう odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
反抗期
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昭和34年、今から64年前の小津映画、やはり人間描写では巨匠と呼ばれた所以が分かります。冷蔵庫、洗濯機、テレビが三種の神器と言われた時代、どこの家庭でもありそうなエピソードをちりばめた人情喜劇、佐田啓二(中井貴一の父)と華族出身の久我美子さんと美男美女カップルのロマンスもどこか奥ゆかしい・・。
テーマは世間話、日常会話を含めて他人ばかりか家族間でのコミュニケーションの大切さなのでしょう。簡単なようで難しいことなのが良く分かります。
噂や妬み嫉み下町のご近所付き合いの難しさのリアリティ、時代なんでしょうが異常なまでに高圧的に大人の立場を子に押し付ける躾け、小言の多さには、私でも逆らいたくなりそうです。
ただ、コメディ仕立てにあたって、定番の下ネタ、おならを持ってくるセンスは如何なものか、大衆受けを狙ったのでしょうが案外、巨匠も根は俗人の一人だったのかも知れませんね。
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