「人情は紙風船の如き軽いものにあらず」男はつらいよ 寅次郎紙風船 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
人情は紙風船の如き軽いものにあらず
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"男はつらいよ" シリーズ第28作。
Huluで鑑賞。
旅先で出会った家出少女・愛子。寅さんの仲間の妻で未亡人となった光枝。久しぶりのダブル・マドンナ体制でした。
愛子にも光枝にも優しく寄り添う寅さん。愛子に対しては保護者のような立場でしたが、光枝とは死んだ夫とした約束事もあってついに所帯を持とうと決意しました。
双方共に抱えている事情があり、「なんとかしてやりたい」と考えた寅さんやとらやの面面の人情の厚さには、人間の美しい部分が籠められているなと思いました。
光枝も寅さんに惹かれている様子でしたが、いつもの寅さんの癖が発動し、所帯を持つには至りませんでした。一念発起して受けた就職試験にも落ち、再び旅の空。
旅の道中で愛子の故郷に立ち寄り、マグロの遠洋漁業に旅立つ彼女の兄を共に見送った寅さん。兄妹の姿に己の想いを重ねたのかとても温かみのある場面でした。
※修正(2024/06/15)
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