「近現代批評」江分利満氏の優雅な生活 Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
近現代批評
若い自分に戦争に連れていかれ、あれは一体何だったんだという解釈も取れぬまま、時は流れて次々と物理的欲求を満たすためのタスクフォークを与えられるエスカレーターに乗せられているような浮遊感。20年前なぞ昨日のように思えるぐらいに歳をとってしまえば、地続きのはずが、屈折した時空を振り返って解釈に苦慮するのも止むを得ない。戦争を否定しようにも、悪かった点は言えるがどうすべきであったかまでは及ばない。
バブル崩壊時に何をするのが正しかったのか?結果があるだけに批判はできても、答えはないのにも似たり。アメリカでは近現代を振り返るのは、よく見るテーマ設定ではあるが、日本映画では殆ど見ない。少しは見習わないと。
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