「夫婦の絆や人助けの様子を見て、元気をもらったいい映画」命美わし M.Joeさんの映画レビュー(感想・評価)
夫婦の絆や人助けの様子を見て、元気をもらったいい映画
ラジオドラマを映画化したという1951年公開の映画。終戦6年後。
お父さん役で図書館長の笠智衆が自殺志願者を助けることからいろいろな物語が起きる。笠智衆は毎日映画コンクールやブルーリボン賞の助演男優賞を受賞したという。監督は後に『君の名は』を撮る名匠大庭秀雄。
後援:會津若松市、會津観光協会、會津乗合自動車株式会社とあったので、舞台は会津若松城址だろう。自殺の名所として出てくる。
妻は杉村春子で、この夫婦の阿吽の掛け合いと互いに信頼しあうところがとても良かった。そして助けられた人たちと同居の息子二人、娘一人が織りなすさまざまな出来事がそこに重なってくる。
杉村春子は広島出身でその小気味良い早口のイントーネーションがどう聞いても広島弁。世話好きで親切な妻・母に親近感を覚える。
笠智衆は私の見た中で一番はつらつとしていてとてもいい。実にいいお父さんなのである。
そういえば三國連太郎は要潤によく似ているなと思った。
シリアスな話題を取り上げながらも、突っ込みをいれずにほんわりとしたユーモラスあるドラマに仕上がっている。
夫婦の絆や人助けの様子を見て、元気をもらったいい映画であった。
The Life is Beautifulとの英文タイトルのサイトを見つけたがしっくりくる。
広島市映像文化ライブラリーの生誕100年三國連太郎特集。
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