網走番外地 荒野の対決のレビュー・感想・評価
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網走ウエスタン無宿!?
"網走番外地" シリーズ第5作。
日本映画専門チャンネル「高倉健劇場」で鑑賞。
網走刑務所が登場するのは冒頭のみで、高倉健氏は別に脱獄するわけではなく円満に出所してしまったのが意外でとても驚いた(いじわる刑務官に仕返しをするシーンが愉快)。
こう云うパターンもあるんだなと感心しながら観ていると、もはや「網走番外地」である必要性を感じさせない展開の連続にさらに目を瞠った。これではまるで西部劇ではないか。
ライフルが出るし、高倉氏は馬に乗って駆け回る。確かに北海道の風景には西部劇がよく似合う。殴り込みも銃撃戦かと思いきや、そこはきちんと長ドスだったのでホッとした。
[余談]
近年の映画のエンドロールに「この映画の撮影で動物に危害は加えられておりません。」とテロップが出たりする。
本作はどうだったのだろうと思った。馬が撃たれたり毒を盛られて死んだりするのだがその様があまりにもリアル。
そんなことは無いと思うが、まさか本当に殺したんじゃないだろうねと心配になった。昔ならもしかすると…恐ろしい。
定着したひたすら格好いい健さん
初作のシリアルさから飛び出したシリーズ展開、超娯楽作品になってきた感じ。健さんのカッコよさが際立って、キレも良く明るく強いヒーロー像。脇を固めるのは、大御所嵐かんさんに、何ともニヒルで納まりの悪い杉浦さんと完全に定着したかな。若き大原麗子さんの乗馬姿にちょっと感動した。
そんなこんなだけど、ストーリ展開は雑すぎる。刑務所シーンなんか取り置きの次はじゃないかと思ってしまうし、脇役陣の登場の仕方も唐突すぎて、こりゃ笑っちゃうしかないかなあ。
子馬
話は違えどキャストはおなじみ。健さんのかっこよさを堪能するだけのシ...
この作品でアドレナリンを上げてはならぬ
出鱈目な話なのは良いが、脚本に矛盾がある。
1966年、世界が混迷を極め始める時期に、こんな話を作っている。日本映画の奈落が見えてくる。前時代の俳優を使った最後の人情劇なのだろうが、このあと、あの『男は○らいよ』が後を継ぐ。『天保水滸伝』なのだろう。マカロニウエスタンには似ても似つかない。
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