劇場公開日 1970年8月4日

「推し理論と中二病と青春と」赤頭巾ちゃん気をつけて カメさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0推し理論と中二病と青春と

2021年6月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

個人評価:3.8
阿波踊りを比喩にした、この激動の時代の予測できない波と、踊る人々、見る人々。そのシーンがとても心にささり、忘れられない。
生きる意味とは、自分の求める道は何なのか。気持ちを自身の内側に向け掘り下げる行為は、まさに青春の感情であり、現代風に言えば中二病や、推しとも言える。この60年から70年にかけての若者は共産主義を推しとして、体制と戦い続ける。
この時代の若者は、もっとも推しを必要としていた時代なのかもしれない。
そんな勝手な解釈で本作を鑑賞する。
士農工商が廃止されてから、若者達はみな自分がどこから来て、何者になっていくかを苦悩していく世の中が訪れる。
70年代の若者、またそれ以降の人達に、青春とは苦悩する事だと、教えくれるHOWTO青春モノとして、危険で、また同時に素晴らしい作品である。

カメ